建築・環境学部の神戸渡専任講師が、木質構造研究会において、木質材料・木質構造技術研究基金賞 第二部門の第15回大熊幹章賞を受賞しました。12月に開催された木質構造研究会技術発表会で授賞式が執り行われ、神戸専任講師による「木質構造における座屈・割裂等を考慮した実験および解析」と題した特別講演も行われました。

 大熊幹章賞は、5~3年前の技術報告集および木質構造研究会で発表・報告された業績の中から、将来性のある技術開発で、実用化などの成果が現れている業績を表彰するものです。木質材料の構造性能などを専門とする神戸専任講師は、単板(Veneer)の繊維の方向を平行に積層・接着して造られるLVLなどの木質材料を対象に強度実験を進めています。座屈および割裂に関するこれまでの研究成果が高く評価され今回の受賞となりました。

 座屈とは材料が一定の荷重を超えたときに急に折れ曲がる現象を指します。鉄の場合は1700年頃すでに理論が確定されましたが、個体差が生じてしまう木材では座屈強度を理論的に定義することが難しく、1920年頃を境に研究が進んでいませんでした。神戸専任講師は、人の手を加え製造された合板やLVLなど、ある程度品質を管理しているものであれば、鉄と同じ理論が成立するのではと推測。木質材料の圧縮実験を重ね、その実験結果から木質材料における座屈強度の理論を実証しました。合板やLVLの強度理論が実証されたことにより、木質材料の使用基準が大幅に見直されることが考えられ、これまで規格外とされてきたものなども部分的に使用することが可能となります。対象物のレベルによって運用状況を変えるなど、木材を細かく使い分けることにより、建物の安全を担保しながら、材料コストの削減やさらには建築物の新しい価値の創出も考えられます。

 神戸専任講師は「正直なところまだあまり受賞の実感がありません。今後も、これまでと研究方針を変えず、まずは素直に実験結果を冷静に見つめ、その結果の中から、みなさんに必要とされるものは何なのかを考えています。また、それらを踏まえて今後研究に幅をもたせ、どのようなことに取り組むべきかを考えながら、研究を進めていきたいと考えています。」と語りました。


投稿日時:2017-01-24 10:00:00

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