常見知広さん
工学部社会環境システム学科4年

ロシアや東アジアからの貨物船がひっきりなしに入港してくる日本海側最大の貿易港である新潟。関東学院大学で土木工学を学ぶ学生たちが、ここで新しい地盤調査方法の開発を進めるために実験を繰り返しています。

東日本大震災の際には、関東地方で液状化被害が注目されました。液状化した土地に住む人々の多くは、自らが住む土地が液状化しやすい地域なのか、知る術を持っていませんでした。 学生たちとともに実験に取り組む規矩大義教授は「これまでの地盤調査は、大がかりなボーリング調査を行うため、多大な費用と日数が必要でした。その方法では、個人が地盤調査を依頼することはできません。いま、私たちが企業と共同で開発している簡易的な方法を使えば、費用や日数の負担が減らせることができ、必要な対策がとれるはずです」と、実験の目的を話します。

ただ、調査方法を簡易化させたからといって、精度が低下するようでは意味がありません。新潟が実験の場所として選ばれた理由の1つが、この調査方法が高精度であることを証明するためだといいます。

「新潟港が開発される際には、大規模な地盤調査が行われました。そのため、正確な資料が残されています。今回の実験で得られたデータと、過去の地盤調査の資料を比較することで、この調査方法でも正確なデータを収集できることを証明したいのです」と規矩教授は説明します。

今回、新潟での調査に参加した1人で「東日本大震災で発生した液状化現象に興味を持って、地盤に注目するようになりました」と話す工学部4年の常見知広さんは「研究室の外での実験は大変でした。現場で機材を扱うと、焦ってしまって上手く扱えないこともありました」と苦労を振り返ります。

「苦労はしたけれども、この調査方法が防災のために役立てられれば」と願う常見さんたちが実施した調査実験の結果は、2014年に国土交通省へ報告書が提出されます。近い将来、関東学院大学の学生たちが開発した調査方法が、この国の防災に役立てられようとしています

 

※ 所属、学年などは、全て取材当時のものです。

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