工学部 建築学科 小林謙二 教授

小林教授は、建設現場で働く労働者の生体負担の調査を行い、建築工事における安全な作業の方法を研究している。「建物を建てるときに、機械ではなくて人間が建物を一生懸命作っているということに目を向ける人は少ないんです。建物は後世に残るため人の興味をひきますが、仮設である足場は残らないですよね。そのため足場はお金もかけられないし、軽視されがちなんです。でも建築の死亡事故のトップは足場ですから、そこで事故が起きないような方法はないか、学生と実験を行ってデータを取っています」

「人間工学を学ぶ機会があり、そこから考え方が変わったんです。建物を作るときに、人間の体にかかる負担を少なくする方法を見つけたい。だから建物を作るためには、どの程度体に負担があるのかを調査しようと思いました。特に、地下や高所など特殊な現場ではどのような状態になるのか。学生たちとは実際に現場に行ったり、足場を組んでみたりして、心拍数を計ったりしながら、体を使って学ばせます。私の研究室はエコ・コンクリートカヌーコンペ(P50-51参照)を主催したり、ボランティアでかやぶき屋根のふきかえをしたりしていて、体を動かして学ぶことが好きな人には向いているんじゃないかな」

小林教授は、そこからどんなことを学生に得てほしいと思っているのだろうか?「働いている人がたくさんいる建設業だからこそ、働く人たちが快適で安全でなければいけないと思っています。そして学生たちは今後、建築の現場で働くわけです。設計者になる人もいるし、職人になりたい人もいる。なので、現場にいる時間の大小はあるにせよ、自分はもちろん仲間の身を守ることができるような、安全を重要視する視点を持ってほしいですね」

 

※ 所属、学年などは、全て取材当時のものです。

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