水井 潔

理工学部
理工学科情報学系
教授

基本情報

水井 潔

専門分野 通信工学
研究テーマ 自動運転を目指したITS通信・ポジショニング統合システム
音声情報処理に関する研究
最終学歴 慶應義塾大学大学院理工学研究科博士後期課程修了
学位 工学博士
研究キーワード 通信 レーダー 音声符号化
高度交通システム(ITS) シミュレーション

通信の技術を使って、事故のない未来を創造したい。

通信とレーダーで自動車同士を繋ぐ統合的なシステムの開発ができないかと、研究を進めています。こうしたシステムが実現し、自動運転が可能になれば交通を取り巻くさまざまな問題が解決できると考えています。例えば、車間距離を減らすことで渋滞の発生を抑制すること。他にも、自動運転になれば何らかの障がいのために運転ができない方も、自動車が利用できるようになりますし、第一、事故の発生をゼロにすることだってできるはずです。

学生時代は音声の符号化に関する研究に取り組んでいました。これは、携帯電話などに使われている技術ですが、当時この分野の技術は開発され尽くした印象がありました。新たなテーマを探しているときに、恩師が交通事故にあって、幸いケガはなかったけれどもヒヤッとしてしまったことがありました。その時、通信の技術をつかって交通システムを築けば、事故を防ぐことができるのではないかと思ったことが、いまの研究に取り組むようになったスタートでした。

研究の方法は、主にコンピュータ上でのシミレーションで進めています。どういった方法やシステムを使えば、私が検討するような交通システムを築き上げられるか、試行錯誤の繰り返しです。その他にも、実際に自動車の模型を利用した実験に取り組むこともあります。

主要業績

    (著書)
  • 『基本を学ぶ 電気回路』単著 2012年12月 オーム社
  • (その他)
  • 「マンチェスタ符号化スペクトル拡散方式を用いた可視光車車間通信・測距統合システム」単著 2013年5月 電子情報通信学会技術研究報告,ITS2013-2,pp.7-12
  • 「スペクトル拡散方式を用いた可視光車車間通信・測距統合システムの車載レーダとの融合に関する一検討」共著 2014年2月 電子情報通信学会技術研究報告,ITS2013-67,pp.369-373
  • 「A study on combining visible light spread spectrum techniques in vehicle-to-vehicle communication and ranging systems to automotive radar」共著 2014年2月 2014 RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing (NCSP'14), pp.453-456 (CD-ROM),Honolulu, Hawaii, USA.
  • 「スペクトル拡散方式を用いたレーザレーダ可視光双方向車車間通信・測距統合システムの一検討」共著 2015年2月 電子情報通信学会技術研究報告,ITS2014-71,pp.65-70

社会に出て、かわいがられる人になってほしい。

私の研究室で、卒業研究を一緒に取り組んでいく学生には明るい人であってほしいと思っているんです。というのは、社会に出たときにかわいがってもらえるようになってほしいから。会社勤めなどをした時に、かわいがってもらえる人というのは、明るくて自然にそのコミュニティに溶け込める人だと思うんですね。知識や技術を身につけてほしいという気持ちはもちろんありますが、そうした人間的な素養も身につけてほしいと願っているんです。そうすれば、その人だって仕事がやりやすいはずですから。

教室で行う授業でも、細かな公式を覚えることよりも、物事をイメージとしてつかんでほしいと思っているんです。細かい部分を知っていることはもちろん大事なのですが、全体像をつかめないと、物事ってなかなか進められないですからね。

ここでの4年間で、自分で考えられる人、かわいがってもらえる人になって卒業していってほしいと願っています。そして、授業はもちろん人との関わりや社会との関わりなど、さまざまな経験をして巣立っていってくれれば本望です。

担当科目

  • フレッシャーズセミナ
  • フレッシャーズプロジェクト
  • 卒業研究
  • 情報ネット・メディア総合演習
  • 信号処理
  • 情報キャリアサポート演習
  • 音声情報処理
  • 信号処理
  • 情報ネット・メディア工学研究基礎
  • 卒業研究基礎
  • 情報数学演習
  • インテリジェント交通システム
  • 通信工学
  • 基礎電気回路及び演習
  • ユビキタス情報技術特論
  • 電波・通信工学研究
  • 電波・通信工学特殊研究
  • 情報通信工学特殊講義
  • 理工学概論
  • 研究実験
  • 文献研究

社会の役に立つ研究を。

交通システムの研究を進めていますが、実のところ自動車の運転はそれほど得意な方ではないんです。ただ、歳をとってからも自分の生活にとって自動車は必要ですし、事故も起こしたくない。近い未来に、こうした技術を具現化していけると思っています。最初は、自分の関心ごとからはじまった研究ですが、自分たちが取り組んでいる研究を通じて社会の役に立ちたいという気持ちは強く持っています。

取り組んでいる研究には、われわれ研究者が進めるとともに、一時は大手自動車メーカーの参加もありました。同じような技術は、私が構想しているもの以外にもさまざまな方法が検討されています。どういった手法が取り入れられるかはわかりません。私が研究を進めている方法が、採用されないこともあるかもしれません。けれど、それは無駄なことだとは思いません。私とともに研究に取り組み、新しい交通システムの考え方を身につけ、社会で活躍する卒業生たちを送り出すこと。それこそ、私にできる社会貢献のあり方だと思うのです。