関東学院大学と神奈川県弁護士会は、法曹教育の充実及び地域の人材育成に寄与するため包括連携協定を締結しました。2月20日(月)には、横浜・関内キャンパスで髙岡俊之神奈川県弁護士会会長と小山嚴也学長らが出席する締結式が行われました。
神奈川県弁護士会は、弁護士法に基づき神奈川県内に法律事務所を持つ弁護士全員が加入する法定団体です。法律相談はもとより、人権侵害を受けた市民の救済活動、消費者被害の救済のための活動、環境を守るための活動、よりよい法律を作るための活動、市民に身近な司法とするための司法改革活動、分かりやすく法律を説明する法律講座など、日々、基本的人権の擁護と社会正義の実現に向けて取り組んでいます。
関東学院大学法学部では、2023年4月の横浜・関内キャンパスへの移転に伴い、現代社会で生起する課題や法学の実践現場について様々な分野の実務家から学ぶ「法学特論科目」を新設します。その一つである「法学特論(司法)」は、弁護士、裁判官、検察官などの法曹実務家の方々を講師としてお招きし、学生が司法における実践事例を体感することにより法的素養を高めることを目的とした科目で、神奈川県弁護士会の全面協力のもと開講されます。
締結式で小山学長は「本学では、課題は教室の中ではなく社会にあり、社会の課題を知ったうえで教室での学びに繋げるという社会連携教育を推進しています。法学部だけでなく、全11学部それぞれの学問領域で課題があります。神奈川県弁護士会の皆さんは、正に日常的に、社会にある様々な課題に直面されている。現場で今何が起きているのか。それを是非学生に伝えてもらい、学生にはリアルな課題から学んで欲しい」と期待を寄せました。髙岡会長は「関東学院大学の横浜・関内キャンパスは、教育施設としての機能にとどまらず、イノベーションを誘発する知の交流拠点を目指すとしており、神奈川県弁護士会もその知の交流拠点に参加できることを嬉しく思います。これからますます相互に学びを深めて、教育と地域社会への貢献ができるよう協力していきたい」と話しました。
出石法学部長からは「2023年度から開講する『法学特論(司法)』に先立って、先日法学部の学生を率いて横浜地方裁判所の裁判の傍聴をさせていただきました。これまでも教員により、傍聴の機会は設けていましたが、今回は、神奈川県弁護士会による事前学習といった形で見学後の振り返りまでをご協力いただきました」と報告があり、既に連携した活動が始動しています。また、締結式後には4月に開校する横浜・関内キャンパスの施設見学が行われ、双方が今後の連携強化についてイメージを膨らませる機会となりました。
今回の協定締結をきっかけに、関東学院大学と神奈川県弁護士会は、法学部における連携にとどまらず、横浜・関内キャンパス開校イベントの一環として学生向けのシンポジウムの開催や、学生生活で活かせる法的知識を学ぶ法律セミナーや法律相談、インターンシップ、裁判の傍聴などといった全学的な連携を行っていく予定です。
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