スポーツインスティテュート
関東学院大学スポーツインスティテュートは、スポーツを“高次のアクティブラーニング”として捉え、学びとスポーツをリンクして高い教育効果と競技力向上を実現し、部活動をより質の高い“学びの場”とするための教育プログラムです。
部活動という実践の場で、学生たちは個人やチームの目標達成に向けて、その障害となるさまざまな問題や悩みに直面します。それらを仲間の部員たちと協力して乗り越えながら、組織の中で成長をしていきます。
学生たちが問題を解決する糸口を授業で掴み、今度はそれを部活動で実践する。このインスティテュートは、そのような“理論と実践の絶え間ない往還のサイクル”をまわすことにより、授業と部活動との間に相乗効果を生み出し、専門知識の定着とその活用力の涵養に結びつけることを担います。
その過程の中では、キャリア教育科目や社会学関連科目や経営関連科目、食事・栄養・トレーニングに関する科目など、さまざまな科目を「スポーツ」という共通の枠組みの中で科学的・文化的に捉え学び、自分が所属する各学部の専門分野への興味・関心を高め多様な知識の融合を図ることを目指します。
インスティテュートでは、スポーツに関する基礎的な知識を学ぶことに併せて、指導者、スポーツビジネス関連、行政や地域活動関連の3つの進路をモデルとした科目を設置し、卒業後はスポーツ文化の担い手をはじめ、社会の中で活躍できる人材の育成をします。
このことは、関東学院大学がさまざまな学問分野からなる「総合大学」であることの利点ともいえます。本学はこの利点を活かして、大学という高等教育機関の中でスポーツをする学生の成長を、授業と部活動の両面から支援していきます。そのための仕組みがこのスポーツインスティテュートです。
スポーツインスティテュートの修得科目は、各学部の基準により卒業所要単位に算入されます。所属学部の卒業に必要な単位を修得し、スポーツインスティテュートの修了要件を満たした学生には、卒業時に「スポーツインスティテュート修了証書」を授与します。また、所定の単位を修得することで、日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者資格「スポーツコーチングリーダー」の取得ができます。
※スポーツインスティテュートは、2023年度に新たに開講しました。
対象
経済学部(2024年度以降入学生)、経営学部(2023年度以降入学生)、法学部(2024年度以降入学生)、理工学部 健康科学・テクノロジーコース(2023年度以降入学生)、人間共生学部コミュニケーション学科(2024年度以降入学生)に在籍している者
※強化指定クラブ
下記の12クラブが対象になります。
ラグビー部、硬式野球部、陸上競技部、サッカー部、剣道部、アメリカンフットボール部、ハンドボール部、バスケットボール部、空手部、準硬式野球部、ウィンドサーフィン部、チアダンス部Fits
課程費
スポーツインスティテュート課程費:30,000円
卒業要件
スポーツインスティテュート履修者には、インスティテュート履修者用の卒業要件が設定されています。詳細は「履修要項」でご確認ください。
修了証書
修了者には、スポーツインスティテュート修了証明書(和文)を発行します。
受験資格・取得可能資格
公認スポーツ指導者資格「スポーツコーチングリーダー」の取得
-
修了時に身に付く能力
-
学生アスリートとして彼らがすでに身につけている能力(主体的な能力開発・目標設定、他者とのコミュニケーション、協調・協働といったスキル)を、スポーツ科学に関する科目や各学部において開講している科目を履修し関連付けることによって、学部教育の専門性との融合を促進します。そして、「文武両道」を遂行する学生アスリートとして以下に挙げるような自己の新たな能力を開発することが可能となります。
・学業と部活動を両立できる優れたスポーツ選手になることができる
・地域のスポーツ活動を支える人材やスポーツボランティアを担う人材になることができる
・スポーツ産業などをはじめとするビジネスの分野において活躍する人材になることができる
・国や地域でスポーツ政策の推進を担う人材になることができる〇進路モデルに応じた人材育成
(1)スポーツ指導者
競技スポーツ、地域スポーツ、初等・中等教育における運動部活動などスポーツの様々な場面における指導者として、技術の向上について指導することや、豊かなスポーツ観や規範意識(スポーツパーソンシップ、フェアプレイ)について指導することを目指す者〇進路モデルに関連する科目
・スポーツ医・科学に関する科目
・対人コミュニケーションスキルに関する科目
・組織運営・マネジメント、リーダーシップに関する科目(2)スポーツ関連ビジネス
スポーツクラブの運営、体育・スポーツ施設の管理、プロスポーツチームの経営、健康づくりの事業など、スポーツマーケティングやガバナンス、施設運営、興行などを総合的にマネジメントすることに関わることを目指す者や、スポーツによって生まれる価値を商品やサービスにして販売し、収益を生み出す活動に関わることを目指す者〇進路モデルに関連する科目
・事業の構想・企画、経営戦略の立案、マーケティング・営業に関する科目
・組織運営・マネジメント、人材管理、リーダーシップに関する科目
・経理・財務、法務・労務関連に関する科目(3)行政、地域活動
スポーツを通じた共生社会や健康長寿社会の実現、スポーツによるまちづくり、経済、地域の活性化、地域のスポーツ環境整備によるスポーツ機会の創造、社会全体でスポーツを支えるための基盤整備など、地域におけるスポーツ振興に関わることを目指す者〇進路モデルに関連する科目
・行政、政策などに関する科目
・地域、生活などに関する科目
・NPO、教育、生涯スポーツなどに関する科目<知識・理解>
・健康、スポーツに関連する分野についての基礎的内容、方法及び専門的知識を身につけている。(専門基礎に関する知識・理解)
・本学が立地する神奈川をはじめとする地域の歴史・文化・経済等の特性を理解している。(地域に関する知識・理解)<技能>
・健康、スポーツに関連する分野の基礎及び専門領域に関する知識等を活用することにより、問題を発見し、それを解決するための方法を適切に選択することができる。(問題発見・解決力)
・国際社会において協働できるコミュニケーション力を有している(国際協働力)<思考・判断・表現>
・倫理観、公正さ及び規律を尊ぶ態度を持って、事象を判断することができる(倫理観、公平・公正な判断)
・健康、スポーツと隣接学問分野の専門知識・方法を活用し、諸現象を論理的に分析し、客観的な見解を導くことができる(専門的思考・分析)<関心・意欲・態度>
・健康、スポーツに関連する分野の豊富な知識と幅の広い教養及び他者を尊重する精神を培い、協働できる。(チームワーク、他者との協働)
・問題に対して誠実に向き合おうとする実践的態度を身につけている(建学の精神の実践、奉仕動機)
-
カリキュラムの方針
-
(1)教育課程・教育内容
スポーツインスティテュートは、「修了時に身につく能力」の修得を達成するために、次にあげる方針に基づき、教育課程を編成・実施する。
なお、本方針は、諸科学の進展や社会の変化、本学に対する社会の要請等を踏まえて、常に内容に改善・改良を加え、教育課程並びに教育指導体制の充実に努める。また、各授業科目は、公開授業制度や授業改善アンケートなどのFD(ファカルティ・ディベロップメント)活動によって、不断の努力をもってさらなる充実に努める。① 教育課程は、インスティテュート基礎科目及びインスティテュート関連科目(学部開講科目)により体系的に編成する。
② インスティテュート基礎科目は、コーチング理論、スポーツを取り巻く環境、キャリア教育科目、身体活動との関わりなどさまざまな観点からスポーツに関連する領域の科目を編成する。
③ インスティテュート関連科目は、スポーツに関連する分野の領域に加え、社会学関連科目や経営関連科目、食事・栄養に関する科目などスポーツに隣接する分野、ビジネスに関連する分野、行政や地域の活動に関連する分野などの科目を編成する。(2)教育方法
① 講義を通じて、当該科目に必要な知識・技能を教授するとともに、書く・話し合う・発表するといった学生の講義への参加を積極的に導入する。
② フィールドワーク・ボランティア等の授業による社会参加の機会を通じて、多文化を理解し、他者と共生するための思考力・判断力を養う。
③ キリスト教への理解を軸とした幅広い教養を基に、アクティブラーニングによる能動的な思考・判断の繰り返しと、他者との協働により、公正・公平な判断を培う。
④ グループワーク、ディベート、プレゼンテーション等の協働により能動的な学びの場を通じ、傾聴の姿勢と、自らの立場、考えを分かりやすく発信するための能力を培う。
⑤ ICT を積極的に活用し、LMS(Learning Management System)を通じて、学生へのフィードバックや学修支援を行う。(3)学修成果の評価
スポーツインスティテュートのコンセプトを十全に達成するために、学修成果の評価について次のように定める。なお、検証結果は教育課程編成や授業改善等に活用する。① 学期中における理解度を把握するための小テスト及び学期末定期試験を用いて、幅広い教養力や専門分野及び地域に関する知識・理解力を評価する。
② レポートや論文、プレゼンテーションの成果に基づき、ルーブリックやポートフォリオ等の手法を用いて、建学の精神の実践・奉仕力、問題発見・思考力、倫理観、公平・公正な判断、協働力を評価する。
③ 3年以上の学びを通じて、「修了時に身につく能力」に揚げた能力を総合的に評価する。※教育課程の体系性や「修了時に身につく能力」との対応関係はカリキュラムマップを別途確認してください。
-
履修者の心構え
-
スポーツインスティテュートは、「修了時に身につく能力」の習得と達成に必要な資質を備えている学生を受け入れるにあたり、別途定める「カリキュラムの方針」を踏まえ、「履修者の心構え」として次のような学生を求める。
・課外活動を通して体力、競技力を向上させるとともに、スポーツ科学及びその関連する学問領域を真摯に探求し、他者を尊重しこれと協働する精神、公正さと規律を尊ぶ態度や克己心を培い、実践的な思考力や判断力を身に付ける意欲を持つ者を求める。
開講科目
109科目・207単位
基礎科目:28科目、55単位
関連科目:81科目、152単位
スポーツインスティテュート 基礎科目 | ||
科目名称 | 単位 | 講義形態 |
---|---|---|
スポーツ・インスティテュート総論 | 1 | 講義 |
スポーツ原論1・2 | 2 | 講義 |
リーダーシップ論1・2 | 2 | 講義 |
学生アスリートのキャリア1・2・3 | 2 | 講義 |
スポーツ文化論1・2 | 2 | 講義 |
スポーツ社会学1・2 | 2 | 講義 |
スポーツ政策・行政1・2 | 2 | 講義 |
スポーツ・マネジメント論1・2 | 2 | 講義 |
スポーツ・マーケティング論1・2 | 2 | 講義 |
スポーツ医学1・2 | 2 | 講義 |
スポーツと栄養1・2 | 2 | 講義 |
英語で学ぶスポーツ文化 | 2 | 講義 |
総合演習1・2・3・4・5 | 2 | 演習 |
スポーツインスティテュートに関するお問い合わせ先
関東学院大学 スポーツ振興課
TEL | 045-786-7819 |
---|