歴史や文化を現地で学び、中国語コミュニケーション能力を高める「プロジェクト科目」 中国・北京大学での中国語研修

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 人間共生学部では、3年の春学期にプロジェクト科目を開設しています。

 プロジェクト科目とは、学生が学内にとどまらず、社会の中にある課題を見つけ出し、解決方法を考えていく学修です。本プロジェクトは、2016年9月、新井信一人間共生学部長が北京大学に直接赴き、中国・北京大学中文系と学術交流協定を結んだことから始まりました。

山田留里子教授(人間共生学部 コミュニケーション学科)が担当する「中国・北京大学での中国語研修」では、現地の学生や人々と交流をすることにより、中国語コミュニケーション能力と異文化理解力を高め、また就職活動にも有利な中国語検定試験(一般財団法人 日本中国語検定協会主催)準4級から2級レベルの中国語能力をつけることを目的としています。これまでに参加した学生の中では、ハイレベルとされる中国語検定2級やHSK5級(漢語水平考試)合格を勝ち取った学生もいます。

山田教授は「環境問題をはじめとする世界が直面する課題に関心をもち、それらの解決のため貢献する力を身に付け、また中国の人たちとの交流を通じ、日中友好の人材に育ってほしいという思いでこのプロジェクトを立ち上げました。「語学力」の向上だけを目指すとすれば、多様化した価値観の中でコミュニケーションを円滑にすることは難しいといえるでしょう。現地に足を運び異文化に触れることで、文化、価値観、そしてそこに生きる人々の暮らしも違うことや多様性を尊重し共生するために何が必要なのかを考えていって欲しいです。共生の社会を築く国際人の育成が、 ますます求められている中で、私たちは常にそのことを各自が共有し確認していく必要があると考えます。すべてをプラスに受けとれる自分へ成長できるきっかけにして欲しいです」と語ります。

今回は、北京大学で1週間のプロジェクトを終えた学生4名にお話を聞きました。

山本慧さん(コミュニケーション学科3年)は「海外に行ったことがなく、日本の外に出て、自分がどのように感じるのか、また、日本に帰ってきたときに物事の捉え方に変化はあるのか、社会に出る前に経験してみたいと思い参加しました。現地に行ってみないとわからないことの連続でしたが、自分の知識や偏見だけで物事を判断するのではなく、自ら行動することの大切さを学べたので今後の大学生活へとつなげていきたいです」と話しました。

高橋かれんさん(コミュニケーション学科3年)は「中国語でのコミュニケーションに魅力を感じます」と話し始めました。「北京大学の学生から刺激を受けられるのではないかと思い参加しました。現地での生活を経験し、コミュニケーションをとる機会が多くあったからこそ気づけた自分の語学力なので、さらに学びに力を入れて中国語を生かせる仕事に就きたいです」と話しました。

北京大学では、午前中は中国語や中国文化などを学び、午後は万里の長城や天安門、京劇の会館などに行き中国の歴史や文化を体感的に学びました。また中国国際放送局視察では、現地のアナウンサーの方々に、実際の仕事に関するたくさんのお話を伺い、将来自分がどのような仕事をしたいのかその方向性を模索する刺激になり、北京大学の学生との交流も参加した学生にとって大事な思い出になったようです。

照本美憂さん(コミュニケーション学科3年)は「自ら行動を起こすことによって中国語でのコミュニケーションの幅が広がり、プロジェクトを通して前向きに行動出来るようになりました。中国に行ってみて、中国の良さや悪さ、逆に日本の良さ悪さにも気づきました。今までは日本人の視点からだけ物事を見ていましたが、これからはいろいろな国の人の立場から物事を考えられる人になりたいです」と笑顔で話しました。

学生代表を務めた髙田零央さん(コミュニケーション学科3年)は「北京大の先生方の授業では、アメリカの有名な大学から帰国されたばかりの先生からは、流暢な英語を用いながら中国語を教えて下さり英語の勉強もすることができました。授業はみなとてもわかりやすいものでした。これは誰しも経験できることではないと思います。今回のプロジェクトで中国での生活のしやすさ、不安どちらも実感したので、今この経験を生かして日本に来る中国人の方の不安要素を取り除き、日本での生活を快適に過ごしてもらえるような仕事をしたいです」と語りました。

また、参加した経験のある高田零央さん(コミュニケーション学科3年)と大山燿史(コミュニケーション学科4年)さんの2名は、神奈川県日中友好協会から推薦され、中日友好協会の招待による日中大学生訪中団団員に選出されました。今後は研修会を経て12月20日より訪中することが決定しています。

関東学院大学は今後も実社会を学びの場とした「社会連携教育」を推進していきます。

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