粕谷淳司准教授の設計した住宅『八ヶ岳の山荘』が
「第52回 令和2年度 中部建築賞」を受賞しました。

#建築・環境学部 #第52回 令和2年度 中部建築賞

建築・環境学部の粕谷淳司准教授の設計した住宅『八ヶ岳の山荘』が中部建築賞協議会「第52回 令和2年度 中部建築賞」を受賞(住宅部門:入選)しました。この建築賞は、中部圏域の地域社会の発展に寄与し、かつ「持続可能な社会」を目指すという時代の要請に対応し、地域と環境に根差した優れた作品に対して、その功績を表彰するものです。

中部建築賞協議会は、中部圏の地域社会の発展に貢献したと認められる優秀な建築作品に対して、その功績をたたえ、更に優秀な建築作品が生まれる基礎を築く事を目的として運営しています。中部建築賞の応募作品は、中部圏域内(愛知、三重、岐阜、静岡、福井、石川、富山、長野、滋賀の9県)で建設された建物であることが条件。公共施設や都市公園が該当する一般部門と主要用途が住宅である建物が該当する住宅部門の2部門で審査が行われます。

『八ヶ岳の山荘』は、長野県南佐久郡にある八ヶ岳の標高約1,700mの山中に建築された一戸建住宅で、粕谷准教授が代表を務めるカスヤアーキテクツオフィス一級建築士事務所で設計されたものです。この住宅は広大な白樺林の緩斜面にあり、道路や敷地境界線などに配慮する必要もないため、ただ矩形の箱に屋根を乗せるというような一般的な住宅設計ではなく、方位ごと異なった魅力を持つ立地の特性を活かした設計を取り入れています。住宅の間取りに対して屋根の方向を回転させ、屋根が斜めにかかるような特殊な作りにすることで、室内外のさまざまな方向に視線が向くように設計。平面と屋根の方向に「ねじれ」を生むことにより、比較的小さな床面積でも広く感じられる空間を実現しています。また外観も、どの方位から見ても異なった形状をしており、自律的でありながらも風景に調和するように作られています。さらに、1mを超える積雪エリアで無柱空間を実現するために、構造的負担の最も大きい約6.64mの2本の梁に調弦梁構造を取り入れるなど、小さくてものびやかな空間を作り上げている点も高く評価されています。

粕谷准教授は「90平米くらいの小さな住宅(別荘)ですが、ただ機能的に部屋を配置するだけでは、どこか堅苦しく狭い印象になってしまいます。小さくても、気持ちが開放されるような、のびやかでいられるような空間を作りたいと思い設計しました」と住宅への想いを語ります。『頂いた仕事や相談事を一つずつ確実にやる』でしょうか。私は住宅の設計を中心に行っていますが、住宅以外の建物についても機会があればいつでも設計したいと考えています。大学では住宅作家としてではない関わり合いの中でお会いできる人がいますし、研究として捉えると相談に乗れることなどもあります。今ある環境を一つのきっかけにして、さらに設計の幅を広げていければ」と今後の抱負も述べました。

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