2022年度入学式を執り行いました。

#2022年度 #入学式

4月2日(土)に横浜市西区のパシフィコ横浜国立大ホールにおいて、2022年度入学式が執り行われました。2022年度は学部生、大学院生あわせて2,820人の新入生を本学に迎えました。

入学式は石渡浩司宗教主任(教育学部准教授)の司式のもとキリスト教の礼拝形式により進行され、緊張した面持ちではあるものの期待に満ちた新入生が参列しました。

小山嚴也学長は式辞で「大学は知の拠点であり、私たち大学の教員は知の担い手である研究者です。私たちは研究のプロとして、獲得してきた知を学生の皆さんに還元していきます。関東学院大学という場で学問に打ち込む時間が実りあるものになるよう、教職員一同、全力でサポートしていきますので、どうぞ、皆さんも、一歩、いや半歩ずつでいいので、前に進んでいってください。」と新たに学びや研究をスタートさせる新入生へエールを送りました。

小山嚴也学長 式辞(全文)

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。
また、新入生のご家族や関係者のみなさまにも、お祝いを申し上げます。関東学院大学教職員を代表いたしまして、新入生の皆さんを心より歓迎いたします。

さて、来週から皆さんの大学、あるいは大学院での学びがスタートします。大学は学問の府であり、知の拠点です。ここでいう学問とは自ら問いを立て、その問いを明らかにしようと学んでいく能動的な営みを意味します。そして学問をする人のことを学生と呼びます。

今日から皆さんは学生になります。生徒ではありません。生徒は未熟な子供であり、それゆえに、大人の言うことに従いながら生きる存在です。皆さんは大人であり、これから問い学び、学び問い続けていくのですから、学生という自覚を持たなければなりません。

学問とは自ら問いを立て、その問いを明らかにすることだと言いました。実は問いには2つのタイプがあります。1つ目は「どうなっているのだろうか」という問いです。そして、2つ目は「なぜそうなっているのだろうか」という問いです。

1つ目の「どうなっているのだろうか」という問いは、調べれば「ある程度」簡単に答えがわかるという類のものです。ここで「ある程度」といったのには理由があります。情報はインターネットを利用することで容易に得られます。しかし、インターネット上の情報は玉石混交です。したがって、精度の高い情報を得るためには、正しい情報収集の方法をマスターしなければなりません。また、現場に足を運んで、現物を見て、現地の人の話を聞いて、リアルな現実を知ることも必要になってきます。

さらに、集めてきた情報の扱い方にも、正しい作法というものがあります。これを知らなければ、正しい答えに到達出来ないだけでなく、情報を提供してくれた人を含む多くの人たちに迷惑をかけることになってしまいます。ですから、皆さんは、まずは正しい方法と正しい作法を身に着ける必要があるのです。

1つ目の問いに対する答えが明らかになると、2つ目の「なぜそうなっているのだろうか」という問いが生まれてきます。しかし、この「なぜそうなっているのだろうか」という問いに対する答えを導き出すことは容易ではないのです。また、そもそもこの問いには正解があるわけでもないので、調べても答えが出てくるということがありません。ひたすら考えるしかないのです。大学での学びの大半はこの問いの答えを探すことに他なりません。

ひたすら考えて、一定の答えを導くための手がかりとなるのが理論やモデルです。この理論やモデルは先人たちの努力の結晶だといってもいいでしょう。これを用いれば、答えに到達する確率が高まりますし、答えの質も上がります。ですから、皆さんは、理論やモデルを理解し、使えるようになる必要があるのです。

大学は知の拠点であり、私たち大学の教員は知の担い手である研究者です。研究者としての私たちは「どうなっているのだろうか」「なぜそうなっているのだろうか」と日々問い続けています。私たちは研究のプロとして、獲得してきた知を学生の皆さんに還元していきます。具体的に言えば、第1の問いを解くための正しい方法、正しい作法を伝授すること、第2の問いを解くための手がかりとしての理論やモデルを伝授することが私たちの仕事です。

おそらく大学の講義や演習、実験、実習で扱われる内容について、当初、皆さんは難しいと感じるはずです。何をやっているのか意味が分からなくなることもあるでしょう。しかし、そこで扱われているのは情報収集のための正しい方法や作法か手がかりとしての理論やモデルのいずれかです。先生方がそれらのうちのどれについて語っているのかを意識することが理解への第一歩です。意識さえ持っていればいずれ理解できるようになると信じて、私たちについてきてほしいのです。そして、将来、社会にある様々な課題に立ち向かうために、この関東学院大学で少しずつ能力を身につけ、人格を陶冶していってほしいと思うのです。

関東学院大学という場で学問に打ち込む時間が実りあるものになるよう、教職員一同、全力でサポートしていきますので、どうぞ、皆さんも、一歩、いや半歩ずつでいいので、前に進んでいってください。

皆さんが卒業・修了される時の満足した顔を楽しみにしつつ、学長式辞といたします。

 

関東学院大学 学長
小山 嚴也

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