7月・8月の2か月間、JSPSサマープログラムの研究員として、ハワイ大学マノア校博士課程に在籍中のサラ・キングさんが来日し、経営学部の中村桃子教授と共同研究を行っています。
JSPS外国人特別研究員サマープログラムとは、独立行政法人日本学術振興会が行っている事業で、欧米主要国(米国、英国、フランス、ドイツ、カナダ、スウェーデンの6ヶ国)の博士号取得前後の若手研究者を夏期2ヶ月間日本の大学等に受け入れ、研究機会を提供する制度です。
サラさんがオレゴン大学在学時の2019年に、香港で行われた学会で中村教授の研究発表を聞き興味を持ったことがきっかけで、当時の指導教授を通してお二人の交流は始まりました。これまでもサラさんは、中村教授とはメールを活用して研究内容を共有し、指導を仰ぎながら研究に取り組んできたとのこと。そしてこの夏にJSPSサマープログラム制度を利用して関東学院大学で共同研究をすることになりました。
サラさんが中村教授と行っている共同研究のテーマは「東京2020オリンピック」のスケートボード競技のテレビ実況時に、スポーツ解説者が話した「~っすね」という語尾に使用されている「す(です)の短縮語)の使い方について。テレビ局のスポーツ実況において「ですます」ではない解説者の話し方が、当時メディアでも大きく取り上げられ話題になりました。中村教授が著書『新敬語「マジヤバイっす」: 社会言語学の視点から』(白澤社)の中でも論じている「~ですます」と「~だ」の間に位置づけられると考える「~っす」という言葉の研究について、スポーツ解説者の言葉の使い分けを考察するなど、サラさん独自の視点を加え研究を進めています。
サラさんは研究活動以外でも、中村教授のゼミナールの授業にゲストとして参加し、本学の学生とも交流を深めています。「関東学院大学の学生は皆フレンドリーでキャンパス内ではとても楽しく過ごしています。また、周囲の手厚いサポートもあり、研究環境も充実しています。このような環境で研究に取り組めるのも、中村教授との出会いがあったからこそ。教授との出会いは自分にとって本当に幸運なことでした」とサラさんは話します。
サラさんは「2か月間のサマープログラム終了後も、来年ベルギーで行われる学会での共同発表にむけて、引き続き中村教授と研究を進めていく予定です」と今後の研究への意欲を語りました。
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