地域創生実践シンポジウム2022 「『誰一人取り残さない』ための地域創生-ごみ屋敷問題を例に-」を開催

#法学部 #地域創生学科 #地域創生実践シンポジウム #ごみ屋敷問題

9/11(日)、地域創生実践研究所が主催する、第6回 地域創生実践シンポジウム2022「『誰一人取り残さない』ための地域創生-ごみ屋敷問題を例に-」が横浜・金沢八景キャンパスにて開催されました。当日は、オンライン視聴による参加者を含め、約70名が参加しました。
いわゆる「ごみ屋敷問題」は周辺地域に衛生環境の悪化や悪臭といった影響を及ぼしますが、本人はごみ屋敷と思っていない場合がほとんどで、原因者は精神的疾患や社会的孤立などの課題を抱えている場合も少なくありません。シンポジウムを通し、SDGsの「誰一人取り残さない」という理念のもと、ごみ屋敷問題を具体例に地域の課題を解決するための方策を考えました。

第1部では、基調講演として法学部の出石 稔教授が「ごみ屋敷問題のいま~再発ごみ屋敷を考える」をテーマに講演を行いました。ごみ屋敷の発生理由や、ごみ屋敷問題におけるごみを財産として考えたうえで規制を行うなど、これまでの対策が行われてきた経緯とその対策例について説明がされ、これまでの対策のなかで生じた課題が挙げられました。特に、ごみ屋敷問題においては、再発が懸念されているものの、未だ有効な手立てや根治的解決方法はなされていないというのが現状と語りました。

第2部では、横須賀市議会議員の加藤眞道さんと鎌倉市 環境部 環境施設課長の牧野直樹さんより事例報告が行われました。加藤さんからは「ごみ屋敷条例に基づく行政執行の実施と福祉的支援」について、牧野さんからは「鎌倉市のごみ屋敷」について実際に地域で起きている問題から、求められる対応についてお話し頂き、参加者が各地域の現状をより詳しく知る機会となりました。その後、パネルディスカッションでは、加藤さん、牧野さんに加え、横須賀市の地域住民の方、法学部 大原 利夫 教授に登壇いただき、法学部の釼持 麻衣 専任講師がコーディネーターを務めました。当事者に必要な支援や、地域住民ができることについて、横須賀市や鎌倉市の事例から考えられる内容についてお話いただき、地方自治体の問題だけではなく国の問題として捉えていくことの必要性や、当事者にとって必要な心のケアはどのようなものなのかといったことが議論されました。

参加者にとって、ごみ屋敷問題についてより身近に感じ、SDGsの「誰一人取り残さない」という理念の実現に向けて、それぞれができることを考える機会となりました。

今後も関東学院大学は、社会にある課題に目を向け、議論する機会を提供していきます。

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