「里山と共に生きるためのワークショップ in 茅ヶ崎」
人間共生学部 二宮咲子准教授のゼミ生が企画プロデュース

#有機農業 #収穫体験 #人間共生学部 #茅ヶ崎

11月22日(火)、「里山と共に生きるためのワークショップ in 茅ヶ崎」を人間共生学部共生デザイン学科二宮咲子准教授のゼミ生たちが開催しました。このワークショップは、二宮ゼミが企画プロデュースを行い、Chigasaki Organic Farm、熊澤酒造株式会社の協力を得て実現。落花生と大豆の収穫体験や、ピーナッツペーストづくり、そして二宮ゼミ生によるミニレクチャーを通して、里山と共に生きる有機農業の奥深さと暮らしの魅力を体験してもらうイベントになっています。

最初はChigasaki Organic Farmでの収穫体験です。神奈川県名産の津久井在来大豆を枝ごと株から切り取り、乾燥した鞘を割り大豆を取り出します。大豆を選別しながらふるいにかけ、細かな鞘や葉を落とせば完成です。大豆をひと粒、ひと粒、取り出し、選別していく昔ながらの手作業の細やかさに参加者たちは驚きながらも熱中していました。

続いては落花生の収穫を行いました。青々とした葉が生い茂り、可食部は土の中にあるため、いも掘りのように引き抜いて収穫します。Chiagaski Organic Farmの農園主からは「落花生は獣害にあいやすい作物で、アライグマやハクビシン、タヌキやネコ、カラスなどに食べられてしまうため、周囲をネットで囲うなどの対策が重労働です。ピーナツペーストづくりに使用する落花生は1か月前に収穫して乾燥させたものを使います。掘りたての落花生は、ぜひ茹でて食べてみてください」という説明がありました。

収穫体験を終え、午後は熊澤酒造株式会社に場所を移動し、共生デザイン学科4年生の町田安里紗さんによるミニレクチャーが行われました。これは町田さんが、実際に農園に通って経験した、有機農業のリアルについてまとめた卒業研究の一環でもあります。町田さんは今回収穫した大豆や落花生の栽培を、4月の土づくりから始めました。種をまく前に、除草を行い、肥料をまく作業や、「畝立て」といって土を盛り上げて水はけを良くする作業、「マルチはり」という、畝の表面をシートで覆うことで、土の温度を保ち、雑草を生えにくくする作業など、多くの事前準備が必要になるということを丁寧に説明。種をまいた後も、獣害などもあり、その対策も大変な作業だったそうです。約30分のミニレクチャーの最後に町田さんは、「当たり前のように食している農作物が出来る背景には、たくさんの苦労があることを、身をもって実感できました。また、今回有機農業を茅ヶ崎の農園で体験することで、里山の自然と共に生きる感覚が自分の中で芽生えたとともに、有機野菜の美味しさに気づくことができました。今後はそういった『食の価値』を正しく見定めて行動していきたいと思います」と、卒業研究を通じて得た学びや気づきを参加者へ伝えました。

そしてワークショップの最後は、農園で育てた落花生を使用したピーナッツペーストづくりです。熊澤酒造のイタリアンレストラン、MOKICHI TRATTORIAの料理長から、素材を活かした調理を指導していただきました。乾燥させた落花生を使用し、殻を割って中身を取り出すところから始めました。そのあとはフライパンで炒りながら香りを出し、ミキサーに炒った豆、グラニュー糖、蜂蜜、サラダ油を適量入れ、クリーム状にします。そこに苦みがでないように注意深く焦がしたバターを加え、良く混ざり合ったら完成です。

そして手作りしたピーナッツペーストを、熊澤酒造のmokichi bakeryのパンに付けて試食。参加者からは、「味が濃厚」や、「香りがすごく良い」、「パンも美味しい」など、自然の恵みを実感する感想が口々に出ていました。

今回のワークショップにご協力いただいた理由についてMOKICHI TRATTORIAのフロアチーフからは「有機農業から生まれる農作物は、様々な人の苦労や努力を経て、消費者の元に届くのですが、この過程が見えづらいのが現状です。そこで、実際にそうした茅ヶ崎の農園で取れた野菜を熊澤酒造の敷地内で販売し、レストランでも使用しています。今回の企画趣旨を聞いて、大学生のような若い世代が有機農業や食の価値を正しく理解していることに感心すると同時に、私たちも力になりたいと思いました」という学生への応援メッセージをいただきました。

今回の収穫体験やワークショップを終えて、参加者は、「大豆や落花生の収穫や、ピーナッツペーストづくりなど、日常では行わないような体験ができ、とても楽しかったです。また学生の有機農業体験記も興味深く、有機農業の現状や、体験によって得た気づきなど、関東学院大学の実践的な教育を感じることが出来ました。今後もこのような機会があれば是非参加して、自身もより有機農業の知識を深めていきたいと思いました」と、感想を口にしました。

関東学院大学は今後も、社会課題の解決に繋がる実践的な教育・研究を推進していきます。

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