12月3日(土)より横浜市中区にあるシルク博物館にて、KGU横浜スカーフ研究プロジェクトの企画・監修による横浜輸出スカーフ展示「Yokohama meets Africa 横浜スカーフにアフリカの風」が開催されています。展示は横浜スカーフ・アーカイブ資料の現物の中から選りすぐりの品々を紹介するものです。
横浜市では、平成6年に日本輸出スカーフ等製造工業組合から寄贈されたスカーフ資料(現物)約11万点を現在、横浜市歴史博物館に保管しています。この資料は平成25年度に横浜市経済局により学識経験者や関連企業で構成する「横浜スカーフ研究会」が発足、「地域資源(横浜スカーフ)の活用による産業活性化事業」の一環としてデータベース化されました。アーカイブ資料とは、これらのスカーフ資料(現物)とデータベースを合わせたもので、データベースには歴史的に価値のある約3万点のスカーフの図柄の写真が保存され、横浜市歴史博物館で閲覧が可能です。関東学院大学の「KGU横浜スカーフ研究プロジェクト」は、アーカイブ資料を学術研究と産業利用の両面から後押しすることを目的に結成され、様々な場面で期待されるデザインリソースとしての可能性を探る活動に着手しています。
シルクスカーフは横浜の伝統産業です。開港前には小さな村だった横浜は、開港後、シルクの原料・生糸を外国に輸出する玄関口として大いに賑わうようになりました。国内からは生糸が集まり、そこに問屋商社がひしめき合い、また、外国からは生糸や絹織物を求めて船が次々にやってくるようになりました。こうした生糸の流通を通じて、横浜は日本に西洋文化を伝える役割を担いました。開港から50年、日本は世界一の生糸輸出国となり、港町横浜の成長とともにスカーフ産業が発展しました。
今回開催されている「Yokohama meets Africa 横浜スカーフにアフリカの風」では、近年、横浜市が国際交流を深めるアフリカ向けに輸出されたスカーフを展示しています。欧米向けのものとはデザインも材質も異なり、青、緑、黄、燕脂などの濃色が多く、現地の自然や文化を表象する柄、20世紀にアフリカに販路を広げ「アフリカンプリント」と称される布の流れを汲むもの、植民地統治下における宗主国の王室を配した記念スカーフなど多様なデザインが見られます。昭和30年代に横浜から輸出されたスカーフを通じ、知られざるアフリカの風を感じてみてください。
「Yokohama meets Africa 横浜スカーフにアフリカの風」は1月15日(日)まで開催しています。※休館日を除く(月曜日及び12月28日から1月4日まで休館。月曜日が祝日の場合には翌日)
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