栄養学部の学生が横浜市と連携し食品ロスをテーマとしたレシピを制作。―「おいしい!かんたん!使い切りレシピ」―

#栄養学部 #アレンジレシピ考案 #社会連携

栄養学部の細山田ゼミナールに所属する学生9名(当時3年生)が、横浜市と連携して食品ロスをテーマとしたレシピを制作しました。

“食品ロス”とは、食べ残しや安売りなどで大量に買ったものの、食べきれなかったり、野菜の皮を厚くむき過ぎたりするなど、本来食べられるのに廃棄される食品のこと。また生産の際に使用した水や電気、配送のために消費した燃料など、各過程において使用した資源やエネルギーも含まれます。この食品ロス削減に向けて、横浜市はフードバンク・フードドライブ活動の推進やフードシェアリングサービス、各種イベントの開催によって幅広く企業や市民に呼び掛けています。

この横浜市の取り組みと、過去に企業とコラボレーションしてレシピ制作をした実績を持つ、栄養学部の細山田ゼミがタッグを組み、食品ロスをテーマとしたレシピ制作を進めることになりました。

レシピのタイトルは「学生必見 カンタンレシピ」。節約したい一人暮らしの学生はもちろん、余りがちな食材もおいしく使い切ることができる17品や、食品ロスをめぐる問題、栄養学の知識が紹介されており、現在は、横浜市cookpad公式アカウント『横浜市のキッチン』で公開され、今後、近隣のスーパーなどで配架予定です。

レシピ制作の始動前には、横浜市から食品ロスに関する特別講義の時間を設けて、横浜市の取り組みや、飲食店と家庭での食品廃棄物の比率についてなど、具体的な説明を受けました。それらを踏まえて、横浜市からターゲットとして指定されたのは一人暮らしの学生。ゼミ生たちはSNSなどを活用して、他学部、他大学の一人暮らしの学生約30名に、日頃料理をするか、調理器具はどのくらい揃っているかなどの料理に対するモチベーションや困りごとなどをリサーチしました。リサーチ結果から見えてきたのは、キャベツや玉ねぎ、じゃがいもなどのまとめ買いができる食材が余りがちであることのほか、洗い物を少なくしたい、料理のレパートリーを増やしたいという声も上がったそう。これらを参考にゼミ生らはレシピを考案しました。

佐藤晶紀さん(管理栄養学科4年)さんが考案したのは電子レンジだけで作れる『ポテトサラダ』。「ポテトサラダを作る際には、蒸したジャガイモを潰してその他の食材とあえるのが一般的な工程ですが、これは茹でる工程を電子レンジに置き換えて15分ほどで作ることができます。短時間でおいしく簡単に作れるので皆さんに試して頂きたいです」と話します。

また遠藤妃和さん(同学科4年)が考案したのはキャベツを大量消費できる『とん平焼き』。「余りがちなキャベツを大量消費できることはもちろん、ボリュームもあるので一品でも十分に満足できるところがおすすめです。薄焼き卵を作るためにフライパンが必要ですが、耐熱容器に具材を盛り付けて電子レンジで5分程度加熱することで、洗い物も少なく簡単に出来上がります」と語りました。

このほか、鶏むね肉をみじん切りにして15分で作れる『スプーンで簡単 チキンナゲット』と、みじん切りにしたキャベツに豚バラを巻き付けた『豚バラの逆ロールキャベツ』と、キャベツの上にタネとシュウマイの皮をかぶせた『レンジで1発!包まないシュウマイ』がとてもおすすめだと言う2人。「逆転の発想を活かしていることや見た目のインパクトもあるのでとても面白いレシピです」と2人は笑顔で話します。

ポテトサラダ

とん平焼き

スプーンで簡単 チキンナゲット

豚バラの逆ロールキャベツ

レシピ制作を振り返って遠藤さんは「私たちの手掛けたものが形として残ったことに非常に嬉しく思います。私は今まで自分から意見を発することが少なかったのですが、レシピ完成に向けて、勇気を出して自分の考えやチャレンジしたいという意思を仲間に伝える大切さを改めて実感しました。レシピを完成させるだけではなく、その過程において自分自身に矢印を向けることができたとても貴重な経験となりました」と話しました。

佐藤さんは「ゼミの仲間たちは、個々の意見を肯定しつつもアドバイスしあえる関係性です。互いに刺激をもらいながら良いレシピが完成したことにとても満足しています。私の人生において誇れるものとなりました。この17品が、疲れて自宅に帰ってきた人たちに対しても、負担にならず簡単に作れる家庭の味になったら」とレシピへの想いを語りました。

また2人はこれを機に卒業研究のテーマを食品ロスに設定するとのこと。国家試験の合格を目指しながら、大学の集大成として研究を進めたいと2人は話しました。

関東学院大学は今後も、社会のあらゆる課題解決に向けて実践的にアプローチする機会を展開していきます。

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