建築・環境学部の柳澤潤教授が設計・監理に携わった「日野こもれび納骨堂」が公共建築賞優秀賞を受賞しました。

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建築・環境学部の柳澤潤教授が主宰するコンテンポラリーズ一級建築士事務所で設計・監理をおこなった「日野こもれび納骨堂(2018年竣工)」が第18回公共建築賞優秀賞を受賞しました。

公共建築賞は、優れた公共建築を表彰することにより、公共建築の総合的な水準の向上に寄与することを目的に、一般社団法人公共建築協会が昭和63年に創設し、国土交通省、全国知事会、全国市長会及び全国町村会の後援を得て、隔年で実施しているものです。竣工後3年以上経過した公共建築を対象としていることのほかに、評価の基準として、設計施工が優れていることのみでなく、地域社会への貢献や施設管理、保全といった視点からも評価を行うことに特徴があります。第18回となる今回は、全国から122作品の応募があり、優秀賞には33作品が選定されました。

「日野こもれび納骨堂」は、合同慰霊墓地に加え横浜市では初めての自動搬送式システムを持つ公共の納骨堂として建設されました。日野公園墓地という広大な墓地の一角にあり、民家と墓地、また北側に傾斜面を抱くなど起伏に富んだ土地に位置しています。周辺の自然や住宅地に連続するような外観とするために、地中に深く掘り下げ建物の高さを抑え、住宅にちかいスケールを持った屋根を集めた群造形とすることで、集落のような風景を出現させました。さらに、外部とつながるように建物の外周に設けた庭には、四季を魅せてくれる植物が植えられ、訪れた人々を和ませるランドスケープとなっています。内部においては、ハイサイドライトから取り込んだ自然光を木ルーバーの天井裏で反射させ、静寂な空間の中にも柔らかさが感じられるような環境が生み出されています。また、上昇する暖気を回収し暖房に再利用する暖気回収ダクトや、外気を室温の安定した地下室を通すことによって空調負荷の低減を図るクールチューブを採用するなど、省エネに配慮し快適に過ごせる空調環境も整えられています。

外観

内観

断面図

詳細図
        画像提供:コンテンポラリーズ

柳澤教授は「死を悼む、というプライベートな行為と、公共施設として市民や地域に開かれた施設という相反する条件をどう建築として成立させるかがこの建築の主題でした」と話します。「従来の閉鎖的で石造りの重厚な印象になりがちな葬祭施設とは異なる、木材を多用した空間配置や“こもれび”のようなあたたかさを感じさせる環境を実現した点を評価していただき嬉しく思います。また、納骨堂という特性のある公共建築を手掛けられたことは貴重な経験となりました」と受賞の喜びを語りました。

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