横浜・関内キャンパス開校記念シンポジウム「ヨコハマから未来へ。#1~これからの多文化共生を考える~」を開催しました。

#文芸評論家 #芥川賞受賞作家 #国際報道ジャーナリスト #多文化共生

6/23(金)、横浜・関内キャンパステンネー記念ホールにて、開校記念シンポジウム「ヨコハマから未来へ。#1~これからの多文化共生を考える~」を開催しました。

横浜・山手に関東学院の源流となる横浜バプテスト神学校が創立されて今年で140年。キリスト教に根差したグローバルな視点を交えつつ、多様性を認め合い、地域(ローカル)と共生して暮らし、学び、生きる、これからのあるべき持続的社会を考えていくため、各界で活躍されている方を招いての公開討論会です。

このシンポジウムでは、本学の国際文化学部教授で、文芸評論家でもある富岡幸一郎氏とフランス国籍のNHK報道記者、ロドリグ・マイヨール氏がレギュラースピーカーを務めます。記念すべき初回のゲストスピーカーとして、芥川賞受賞作家、楊逸氏に登壇いただき、学生や地域の方、近隣企業の方など168名が参加しました。

当日は、楊氏の生い立ちや中国から日本に来て驚いたことなど、様々な視点でこれまで感じてきたことについてお話しいただきました。また、芥川賞受賞作となった「時が滲む朝」の執筆までの経緯についても紹介。これまでの人生経験から、絶対に書きたかったテーマだと振り返ります。
楊氏が国籍の変更を行った経緯や、マイヨール氏が在日フランス人として過ごしていることなど、お二人の選択を通して見えてきた日本における多文化共生。富岡教授は、日本人の心の中の関所を取り払い、どのように共生の意識をつけていくかがこれからの教育の課題でもあるとし、それぞれ議論を交わしました。

約2時間にわたり行われたディスカッション。終盤には参加者から質問があがり「お二人は日本で過ごした時間の方が長いと思いますが、母国と日本のどちらにアイデンティティがあると感じていますか」などの質問がされました。時間が足りず、シンポジウム終了後に質問をしに行く参加者もおり、各々が多文化共生に関して考えを巡らせる機会となりました。

横浜の地からスタートする、新たな知のムーブメント。このシンポジウムは全4回を予定しており、第2回は10月6日(金)に開催予定です。UNDP(国連開発計画)親善大使を務め、女優として活動している、紺野美沙子氏をゲストに迎えます。

関東学院大学 横浜・関内キャンパス開校記念シンポジウム「ヨコハマから未来へ。#1 〜これからの多文化共生を考える〜」

PROFILE

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    富岡幸一郎
    関東学院大学国際文化学部教授。研究テーマはキリスト教神学と日本の近現代文学、思想、宗教。内村鑑三、カール・バルト、戦後文学、川端康成、三島由紀夫らを題材として著作がある。 1979年「意識の暗室 埴輪雄高と三島由紀夫」で、第22回群像新人文学賞評論部門を21歳で受賞。そのキャリアを生かし、文芸評論家としても活躍する。鎌倉在住で、神奈川近代文学館理事。
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    楊逸/ヤンイー
    中国ハルビン出身。1970年の文化大革命で、両親ともに寒村に移住させられた過酷な体験を経て、1987年に留学生として来日。日本語学校に通って、一から日本語を学び、2007年「ワンちゃん」で小説家デビュー。同作で文學界新人賞を受賞。2008年には「時が滲む朝」で第139回芥川賞を受賞。日本語以外を母国語とする作家として史上初の受賞となった。
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    ロドリグ・マイヨール
    フランス・パリ出身。NHK勤続30年の番組ディレクター兼プロデユーサーで、新ソルボンヌ大学 コミュニケーションと情報学博士。ドキュメンタリー制作では、日本のマイノリティーにフォーカスし、多様な日本を描く。ライフワークとしては主に在留資格を持たない子どもたち、外国人労働者や 入国管理制度の課題に焦点を当て、取材と研究を重ねている。
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