11月2日(木)横浜・関内キャンパス地下1階のBACON books & cafeで福島の日本酒セミナー&ペアリング体験会が開催されました。
第一部の日本酒セミナーでは、福島県の日本酒の魅力は何か、なぜ「全国新酒鑑評会」にて金賞銘柄数9年連続1位という快挙を達成することができたのかを鈴木賢二氏に技術指導者の立場からその秘訣をご講演頂きました。鈴木氏は福島県ハイテクプラザなどの研究所にて30年にわたり日本酒の研究を続け、品質の高い酒造りの指導方針をまとめた独自マニュアル「福島流吟醸酒製造マニュアル」を作成。県内酒造業者への技術指導・助言を継続して行うことで、福島県日本酒の品質向上及びブランド化に長年にわたり大きく貢献しました。日本酒の技術指導者として全国でその名が知られており、蔵元から「日本酒の神様」と称されています。
福島県の日本酒が高い評価を得続けているポイントは3つ。(1)酒造りの人材育成が充実していること(2)酒蔵同士の技術共有が盛んであること(3)「福島流吟醸酒製造マニュアル」にあるといいます。鈴木氏によると、昔から「酒造りは人づくり」と言われていて、いかに人材育成が重要かを表しているとの事です。福島県では「清酒アカデミー」という酒造りの学校が設立され、そこで若い造り手たちに醸造の知識と技術が指導されています。また、技術は門外不出として守るのではなく、酒蔵同士で公開しあうことで酒造りの技術向上に繋げているそう。さらに、それまで杜氏の経験や勘で行っていた一連の作業をマニュアル化した「福島流吟醸酒製造マニュアル」によって、経験の少ない若い杜氏でも良質の酒造りが行えるようになりました。福島県では、酒造りに欠かせない「酵母」の研究にも取り組み、福島オリジナル酵母も開発されました。会場では、その2種類の福島県のオリジナル酵母の香りを体験させてもらうことができました。「うつくしま夢酵母」はバナナやメロン系の香り、「うつくしま煌酵母」はリンゴやイチゴのような香りがします。それらの酵母を使用することにより、フルーティな香りのする、華やかで酸味の少ないソフトでマイルドな福島の酒の味わいが生み出されます。
福島県の酒造りの秘訣、福島県の日本酒のおいしさの理由をしっかりと教えていただいた後は、実際に銘酒を味わいます。
第二部のペアリング体験会では、福島県の日本酒飲み比べセットに加えて、BACON books & cafe特別メニューのおつまみセットが提供され、参加した方たちは、料理とグラス、日本酒が調和する組み合わせを楽しんでいました。
イベントの最後には、神奈川フィルハーモニー管弦楽団第1ヴァイオリン契約団員を務める有賀 叶氏によるヴァイオリン演奏も行われ、会場全体がその音色に聞き惚れている様子が見受けられました。
音楽と日本酒と料理のマリアージュ。会場には、五感が満たされ心潤う素敵な大人な時間が流れていました。
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