日本設計工学会主催の「新・設計コンテスト2023」が開催され、理工学部先進機械コース4年生で金田徹研究室の神戸健汰さん、石黒銀さん、鈴木伸哉研究室の宮内洋輔さん、小澤陸さんが参加しました。2名ずつ2チームに分かれて参加し、12月9日に行われた成果発表会では、神戸さん宮内さんチームが準優勝、石黒さん小澤さんチームが3位入賞という結果になりました。関東学院大学は2015年以来8年振りの入賞となります。
2014年から続く「設計コンテスト」とは、全国の大学や高等専門学校の学生が提示されたテーマに基づいた製品設計を実施するもので、2023年より新たに、3D設計とデジタルデータの活用を加速するため”入門コース”を加えて「新・設計コンテスト」が開催となりました。今回、学生は、モールド部品形状設計と3DAモデルの制作を行う“基本コース” に挑戦。 普段授業内で行う設計よりも、実務的な設計を行えるということでこのコンテストへの参加を決めたといいます。準備を含めて3月頃から始まった本コンテストでしたが、4名は「これまでは、既にある設計をアレンジしたものを課題として行うことがほとんどでした。今回のコンテストではデザインもない状態で0から設計を行い、製造の過程も考慮しながら制作するという課題で、何から始めたらいいかわからず苦戦しました」と振り返ります。
左から、日本設計工学会 宮下研究調査部会長(早稲田大学教授)、神戸さん、宮内さん
左から、日本設計工学会 宮下研究調査部会長(早稲田大学)、小澤さん、石黒さん
コンテストテーマは「マウスの外装設計」で、カバンの中で誤作動しない・落としても壊れにくい・汗をかいても握りやすい・長時間使用しても疲れにくいといった4つのユーザーのニーズを想定し、提供された基板に合う形状かつ使用可能なねじは1本だけのものを設計するというような制限もありました。小澤さんと石黒さんのお二人が制作した自動車の形状をしたマウスは、お二人の自動車が好きという共通点から生まれたアイディアでしたが、小澤さんは「途中、心が折れて今回は諦めようと弱気になったこともありましたが、石黒さんに最後までやりきろうと言われ、なんとか提出までやり切りました。車好きが思わぬ形で自分たちを苦しめましたが、課題の提出を通して設計するまでのスケジュール管理なども学べる貴重な機会でした」と話します。
また、本コンテストの金型の講習を担当した長野県にある株式会社コガネイモールドの工場を訪問し、実際に金型によって製品が出来上がる工程を見学しました。頭の中でイメージし、設計の段階で順調にできているものでも、型にいれて形にすると思い描いていた形を作れないことがあるため、製造過程を知ることで自分の設計したものが実際に形になるまでのイメージはしやすくなったといいます。その他にも、フィードバックを受けて自分たちの認識と仕事としてやるうえでの認識に違いがあるということに気づいたという学生たち。神戸さんは「入賞という結果以上に、フィードバックなどから設計したものを実際に作るとなったときの視点も学べたことはとても大きな収穫でした。もっと色々なことに触れてみたいと感じたので、他の設計も経験して知識やスキルを身に着けていきたいです」と今後の意気込みを口にしました。
今後も、関東学院大学は学生が実務的に学べる機会を提供していきます。
神戸さん、宮内さんチーム
3Dモデル
石黒さん、小澤さんチーム
3Dモデル
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