2月1日(木)、横浜・金沢八景キャンパスのベンネットホールにて、経済学部プレゼミナールの最終報告会が行われました。
経済学部では横須賀市の協力を得て、市の課題解決に向けた取り組みを1年生のプレゼミナールで行っています。今年度は「若年層への普及・啓発」を共通課題として、「谷戸の再生・活性化」、「よこすか野菜」、「1万メートルプロムナード」、「アーバンスポーツ」の4つのテーマについて、初回の授業で横須賀市の職員よりそれぞれお話ししていただきました(その際の記事はこちら)。各ゼミナールでは、それぞれのテーマについて、課題背景への理解や課題解決のためにどういった戦略が必要なのか、学び、議論してきました。この最終報告会では、横須賀市の職員のほか、他大学の教員や次年度のプレゼミナールに協力いただく企業関係者にもお越し頂き、各クラスのグループごとに、横須賀市に若い世代を取り込むために必要なものについて、調査した結果や解決策を発表しました。
初めに豊田奈穂准教授より開会の挨拶があり、「経済学部では、経済社会の課題解決のために『経済学』でアプローチし、能動的で体系的な学びを身に付けるK-micsと呼ばれる学習プログラムを推進しています。今日の報告会は外部の来賓の方も来ているので、発表する皆さんにとっては学びを深めるとても良い機会だと思っています。皆さんが学んだ成果を期待しています」と、これから発表する学生たちへのエールを贈りました。
1つのテーマについて、各2チームの計8チームが発表を行いました。どのチームもテーマに沿った、課題背景や横須賀市の現状を調査した結果を提示し、解決に向けた方法を他の自治体の例や、横須賀市の特性を踏まえ発表しました。最終的には、横須賀市特別賞として、SNS班チームの「インスタグラムフォロワーをいかに増やすか」、学部長賞として、INONAKAチームの「アーバンスポーツの町 横須賀としての認知度上昇と練習場所の拡大」が受賞しました。
SNS班チームの発表では、「よこすか野菜」をテーマとし、よこすか野菜の認知拡大・イメージアップのために、横須賀市水産業振興課アカウントのSNSフォロワーを増やすことが必要だと提案。フォロワーを増やすために、フォロワー数が多い横須賀市内の公的アカウントや、他の自治体の農業系アカウントと比較を行い、それぞれがどういった戦略でフォロワーを獲得しているか、調査した結果を説明し、横須賀市水産業振興課アカウントの活用方法を提案しました。
データを活用し、根拠を示しながら、提案内容を説明した点が横須賀市から評価され、今回の受賞に至りました。発表した1年生の石渡陸さんは、「説明すると早口になるので、それをブレーキできるように心がけました。発表ではパワーポイントの文字を減らして、見やすい内容になるように工夫しました。今回の発表で数字を扱う難しさを知ったので、今後は統計学を学び、数字を上手く扱った分かりやすい根拠を示せるようになりたいです」と口にしました。同じく1年生の栗田直さんは、「私も発表が聞き取れるように、はっきりとしゃべることを心がけました。私はSNSアカウントの調査が担当だったのですが、多くのSNSアカウントの活用状況をまとめるのがとても大変でした。現在は経済学の基礎を学んでいますが、より専門的な内容を学んで、実践的な力を身に付けていきたいと思います」と今後の学びへの意欲を口にしました。
INONAKAチームの発表はアーバンスポーツの認知度向上のため、横須賀市内の駅構内にインパクトのある看板広告を掲出し、「体験してみたい」と思うような人を増やす試みを提案しました。また、パンプトラックと呼ばれる、集客施設向けのBMXやスケートボード、ランニングバイクなどが楽しめる凹凸(おうとつ)のコブが連続した波状コースを横須賀市内の廃校舎や商業施設などに常設し、体験できる機会やそれを認知する機会を増加させる方法を提案しました。
発表した1年生の磯邉龍空さんは、「今回の発表に向けて、現地に行って調査をしたり、横須賀市のホームページから情報を得たりなど、色々な方法で提案内容の根拠を調べたのはとても良い経験でした。私自身6年間横須賀市の学校に通っていたので、横須賀のために何か力になりたいという想いが評価されたのはとても嬉しいです。今回の経験を生かし、環境社会学に興味があるので、2年生からはその分野を専門的に学んでいきたいと思っています」と口にしました。同じく1年生の相原爽舞さんは、「大勢の前で発表する機会が今まで無かったので、発表の準備を入念にやってきました。今回のような自治体で働く現役職員の方に提案できる機会は中々ないと思うので、とても貴重な経験になりました。将来は公務員を目指しているので、今回のような経験を今後の大学生活で多く積んでいきたいと思います」と自身の将来に向けた想いを話してくれました。
最後に吉田千鶴経済学部長より、「大学で学んでいる内容と実社会とのかかわりは実感できる機会が少ないと思いますが、今回のプレゼミナールではその結びつきを色々な視点で捉えることが出来たのではないかと思います。皆さんの素晴らしい発表を聞いて、どのチームも頑張っていた想いが伝わってきました。今後の皆さんの学びに期待しています」とプレゼミナールの取り組みについての総評を述べられました。
また今回K-micsサポーターとして、オレンジ色のポロシャツを着た2年生以上の経済学部の学生たちも最終報告会の運営に携わりました。学部一丸となり、盛況に終わったプレゼミナール最終報告会。今後も関東学院大学は地域や自治体と連携した教育を推進していきます。
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