材料・表面工学研究所が、さくらサイエンスプログラム一環で韓国カトリック関東大学校医学部の学生6名と共同研究活動を行いました

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2月13日(火)~3月2日(土)の間、材料・表面工学研究所が、さくらサイエンスプログラムの一環で韓国カトリック関東大学校医学部の学生6名と共同研究活動を行いました。
さくらサイエンスプログラムとは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が実施している事業です。産学官の緊密な連携により、諸外国・地域の青少年の我が国への招へい等を通じて、日本の青少年と科学技術分野の交流を行い、日本及び世界の科学技術・イノベーションの発展に寄与することを目的としています。

国際共同研究のテーマや計画の策定、予備的な実験など共同研究を開始するための共同研究活動コースとして、今回は「生体適合表面処理工学を中心とした医学との共同研究活動」をテーマに韓国カトリック関東大学校の学生6名が来校しました。初日の表敬訪問の際には、小山嚴也学長より「医療に関する内容はもちろん大切ですが、そこで使用する材料について知識を得られる機会だと思うので、大いに学んでください」と挨拶がありました。

3週間のプログラムでは、理工学部表面工学コースの盧柱亨教授が「医学分野にも応用可能な先進材料・表面工学」をメインテーマに講義と共同実験活動を引率したほか、材料・表面工学研究所の本間英夫特別顧問や梅田泰研究員より、めっきの反応を発見した経緯や、研究所の研究内容について講義を受けました。また、人間共生学部の佐野慶一郎教授からは、「医療廃棄物のリサイクル」の講義を通して、医療業界における課題と解決の必要性を学びました。

実験では、我妻 勇哉さん(物質生命科学専攻博士前期課程2年)と李 東宰さん(同課程2年)がサポートに入り、表面処理について体験。水溶液を用いた化学反応で材料表面を加工する「ウェットプロセス」を用いた、自動車のエンブレムのクロムめっき処理や、それぞれ好きなモチーフを仕上げる銅めっき処理を行いました。我妻さんは「普段、英語で話す機会が少ないということもあり、表面工学の技術や実験の工程について説明することが難しく、思うように言葉が出てこない時にどのように説明するとわかりやすく伝えられるかを考えながら、身振り手振りを交えてコミュニケーションを図りました。みなさん実験を楽しんでいる様子で、自分も楽しみながら参加することができました」と振り返ります。

ガラスプレートにめっきを施した実験では、液の温度設定が上手くいかなかったようで、起こるべき変化が見られず苦戦。使用している薬剤のpHの問題なのではと議論を交わし、再度試みましたがそれでも上手くいかず、次こそはと成功を祈る様子も見られました。

参加した学生たちは、「表面工学の技術を学ぶ前は、薬学の知識と材料工学に関係性があるとは想像していませんでした。しかし、医療にもめっきの技術が深く関連していることに今回の講義や実験を通して気づくことができました。普段の授業では学べないめっき処理なども体験でき、とても楽しかったです」と新しい気付きを得た様子。また、本学でのプログラム終了後は大阪大学での交流を行い、帰国前日の3月1日(金)には関東化成工業株式会社を訪問し、表面処理の現場を見学。あらゆる視点から表面工学について学び、自身の専門分野との関連性などを発見し医療に対する学びを深めました。

今後も、関東学院大学は科学技術分野の発展のため、研究力の発信を行っていきます。

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