社会学部 新井克弥教授が制作に携わった「ひむかかるた」が小学校1年生の道徳の教科書に教材として採用されました。

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社会学部の新井克弥教授が制作に携わった「ひむかかるた」が日本文教出版の小学校1年生の道徳の教科書に教材として採用されました。

新井教授は「メディア論」「文化社会学」「若者文化論」を専門分野に、研究を行っています。今回、教材として採用された「ひむかかるた」は、新井教授が前任校の宮崎公立大学にて、地域研究センタープロジェクトの一環として制作を提案。自身が中学時代に群馬県で過ごした経験から、郷土かるたである「上毛かるた」が地元アイデンティティを形成しているのではと感じ、かるたという子どもたちに親しみやすいアイテムを用いて子どもたちの教育に還元することはできないかと考えたといいます。

郷土かるたは、ひらがなの文字数に基づいて、絵札と読み札がそれぞれ46枚で構成されています。「ひむかかるた」の制作にあたり、宮崎県の歴史や特産物、気候などのテーマから約200語のキーワードを提示し、県内の小・中学校や高等学校から読み札のアイデアを集めました。その後、選ばれた46の読み札に合うイラストも子どもたちから募集し、宮崎牛や高千穂峡など特徴を捉えたデザインを採用。2007年に完成し、2008年から現在まで継続して大会も実施され、ひむかかるたに関するシンポジウムなども開催されています。

今回採用された、日本文教出版の小学校1年生の道徳の教科書では、「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」という伝統文化教育の項目が設けられており、ひむかかるたが教材として採用されるに至ったといいます。

新井教授は、かるたは視覚や聴覚といった情報伝達手段を用いているとし「かるたと聞くと、遊びという印象が強いかもしれませんが、勝つために読み札や絵札を覚えることが、自然と学習に繋がっているという特色を持ちます。そこで、暮らしている空間の中で、かるたと重なる場所や特産物に触れ、より身近に感じることで記憶が体験として結びつきます」とかるた自体がメディアとして情報を伝えていると話します。

また「地域に関する内容を反映させることで、遊びながら地元に対する知識や理解が深まり、地域アイデンティティも高まると考えます」と子どもたちがかるたを通し、無意識に学習を行っていると説明しました。「ゆくゆくは47枚目の絵札や読み札を考えたり、現在の内容をアップデートするなど、子どもたちが地域・郷土に関心を持って取り組んでもらえると嬉しいです。勉強と遊びを分けるのではなく、かるたというメディアを通して、多くの人が地元への関心が高まるきっかけになれば」と期待を込めました。

関東学院大学は、今後も社会に貢献する教員の研究の一端をお届けします。

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