教育・研究活動として理工学部がレストアを手掛けたオールド・ダットサンのエンジン稼働が実現しました。

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教育・研究活動として理工学部先進機械コースの武田 克彦准教授らが、学生らとともにレストアを手掛けた1937 年製造のダットサン 17 型ロードスターのエンジン稼働が実現しました。武田准教授らは、市民の方から受贈した歴史的自動車ダットサン17型の動態保存をめざし、約7年かけて損傷の激しかったエンジン部分の作製やエンジン駆動に欠かせないコネクティングロッド等に使用されているボルトやネジなど細部に至る部品の製作・調達を行い、この夏ついに走行を実現。産業遺産である1台の車両から自動車技術の変遷を考察し、ひいては脱炭素社会の実現に向けたエンジン技術の進歩を目指し研究を進めた結果、ダットサン17型が蘇りました。

7月14日(日)、8月3日(土)、4日(日)には、株式会社乃村工藝社 株式会社ノムラメディアスのご協力のもと、横浜・金沢八景キャンパスで開催されたオープンキャンパスにおいてオールド・ダットサンを一般公開。ダットサン 17 型を起点として、日本の自動車産業の歴史とそれを取り巻く世界経済を紐解く年表や、自動車技術の進化に資する理工学部の教育・研究に関するパネルの展示を行いました。3日間とも高校生や保護者の方が途切れることなく訪れ、レトロな車両を熱心に撮影したり、レストアに関する説明に耳を傾けたりする姿がみられました。

一般公開には、ダットサンを大学へ寄贈してくださった田中様も来場し「40年近く自宅の車庫に保管していた鉄屑のような状態の車両が、こんなに懐かしい姿になって嬉しい」と喜びを語り、久しぶりにハンドルを握りました。レストアは、自動車部品の歴史を探究することに留まらず、当時の工業水準や人々の生活環境など生産時の社会を知り、当時の視点に立って取り組んだ末に、生産時の姿を再生させることに意義があります。

レストアを通して、ダットサンはイギリスのオースチンが生産したオースチン・セブンとエンジン内部の各部品の寸法が類似していることがわかり、設計に際して影響を受けたものと推察されました。しかし、エンジンの形状に関する研究を重ねるにつれ、両者の設計の意図が明らかに異なることから、ダットサンが日産自動車によるオリジナルの設計であることが判明しました。

今後も関東学院大学は、横浜のものづくりに貢献する技術者を育成していきます。
レストア実現までの歩みは以下よりご覧いただけます。ぜひご視聴ください。

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