人間共生学部と経営学部が(公財)横浜市緑の協会との共同研究の一環で、アニマルウェルフェアの教育普及イベントを開催しました。

#動物福祉 #自然共生社会 #環境エンリッチメント #クロスメディア

8/8(木)、野毛山動物園にて人間共生学部共生デザイン学科 二宮 咲子ゼミナールおよび経営学部 岩崎 達也ゼミナールが、同園の指定管理者である公益財団法人横浜市緑の協会との共同研究の一環で、アニマルウェルフェアの教育普及を図るイベントを開催しました。アニマルウェルフェアとは、動物が生まれてから死を迎えるまでの痛みやストレスを可能な限り軽減し、行動要求のままに暮らせるよう飼育環境の改善を目指す考え方です。

同協会は、動物園の役割の一つとして”動物に魅せられ、共に生きることの大切さを感じられる公園としての役割”を掲げています。本イベントはそうした動物園が取り組むアニマルウェルフェアを学び、ひいては生物多様性を維持した自然共生社会の実現を目指し、開催しました。

二宮ゼミナールは、昨年より同協会との共同研究としてアニマルウェルフェア等に関する展示・掲示物の現状および課題について調査を重ねてきました。学生らは、来場者として園内での自身の目線を録画し、各所の滞在時間などを調査。その結果から、最も観覧されている動物の展示ブースの前に新たな掲示物を配置し、楽しく学ぶ「アニマルウェルフェア謎解きイベント」としてクイズラリーを企画しました。

岩崎ゼミナールは、猛暑により夏は来場者数が伸び悩む動物園の集客を図る共同研究として、クイズラリーも含めた全体のプロモーションを担い、複数メディアによる広告制作やワークショップを展開。広告制作にあたってターゲットを定め、暑い夏でも動物園に足を運びたくなるキャッチフレーズの検討を重ねました。また、来場者の暑さ対策として園内の動物写真をコラージュするうちわづくりワークショップを実施しました。

二宮 咲子准教授は「私たちも”ヒト”という動物です。クイズラリーで野生動物にとっての暑さというストレスをどのように軽減させているか学んだあとは、ヒトの暑さ対策としてうちわをつくって涼んだり、竹の水鉄砲で水浴びをしたりすることで”ヒト”という動物的な感覚を呼び起こしながらアニマルウェルフェアを学ぶ知識と体験の相乗効果を狙いました」と企画意図を語りました。

クイズラリーには40名を超える方が参加し、用意していた約100枚のうちわが全てなくなる盛況ぶり。園内や街には、制作したうちわを持って歩く方々が多く見られ、うちわ自体が新たな広告塔となりました。

クイズラリーに参加した高校生は「フンボルトペンギンの暑さ対策のため、巣穴のドアを網戸にしていると知り、動物に不快感を与えないよう細かなところまで工夫していることに驚きました。素人ながら、それぞれの動物にとってより快適な環境を実現するにはどうしたらよいのか友人と話しながら園内を散策しました」と語りました。クイズの作成にあたっては、同園の田村園長と教育普及・広報担当者の山田氏にご協力いただき、飼育担当者の方へ質問紙調査を行いました。同園が当たり前に実践するアニマルウェルフェアの試みを洗い出したため、来場者から認知されていない細やかな工夫を発信することに成功しました。

二宮ゼミナールは今後、参加者へ実施したアンケート結果から教育普及効果を検証。岩崎ゼミナールは広告の効果検証を行う予定で、双方ともに継続的な共同研究を行います。

今後も関東学院大学では、学生の研究や学びを地域社会の中で実践する教育を展開していきます。

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