8月9日(金)・10日(土)の2日間、横浜・金沢八景キャンパスに小学生を招き、理工学部土木・都市防災コースの学生らが「アートどろ団子教室」および実際の地震を再現した「地震体験」を開催しました。本イベントは、2010年より同コースの女子学生による土木系女子学生の会、通称”どぼじょ”および土木学系サイエンスコミュニケーターが毎年開催しており、今年は2日間で90名もの子ども達とその保護者が参加しました。
同コースの学生らが学ぶ土木工学はCivil engineering(市民工学)といわれ、私たちが毎日利用する道路や鉄道の線路、上下水道などの社会インフラをはじめとした都市を造り、それらの維持管理を通して災害から市民の命を守るための学問分野です。本イベントは、そうしたあらゆる構造物を支える”土”の性質を学んだり、過去に起きた巨大地震を安全な環境で体験したりすることによって、土木と都市防災の関わりを知ってもらい、ひいては来る南海トラフ地震に備えた防災意識の向上を目的としています。
「アートどろ団子教室」では、まず陶芸で使用する粘土を2色混ぜ合わせ、手すりに使用されるソケットという金属部品で表面を削り出し、きれいな球体に成形。仕上げに小瓶で表面をよく擦ると、惑星のように光るどろ団子が完成します。これは、土の粒の向きをそろえてあげることで、光を反射するようになるためです。会場には、ほかにも性質の異なる様々な土が展示され、学生らは次々と土を手に取る子どもたちに土の強度によって起きうる災害などについて説明しました。
また、図らずも南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が初めて発令された翌日にイベント初日を迎えた今回、実際の地震を再現できる振動試験機に乗り、2016年の熊本地震や年明けに発生した能登半島地震の揺れを体感する「地震体験」を実施。大きな揺れに怖がる子どももみられましたが、参加した保護者は「息子は、東日本大震災などの大きな地震を経験したことがないので、地震の怖さを疑似体験させることができてよかったです」と語りました。なお、振動試験機は能登半島地震でみられた液状化被害の再現実験など同コースの研究活動に活用されています。
今後も関東学院大学では、学生が自身の学びや研究について社会へ還元する機会を提供していきます。
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