経済学部の教員と学生が高校生を対象に夏期経済講座を行いました。

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7月29日(月)から3日間をかけて、経済学部の島澤諭教授、豊田奈穂准教授と学生が関東学院六浦高等学校の生徒を対象に、夏期経済講座を行いました。この講座は経済学部を志望している生徒や「税金」や「社会保障」の仕組みを知りたいと思っている生徒を対象に、「経済学」という学問をボードゲームでの遊びや講義、グループワークを通して学びながら、生徒たちが自分自身の将来と、さらには日本の将来についても考える内容となっています。今回六浦高校の生徒からは27名が本講座に参加しました。

初日の講座は複数のグループに分かれて、「挑戦!ライフ・リテラシー ゲーム」というボードゲームを経済学部の学生と共に行いました。この「挑戦!ライフ・リテラシー ゲーム」では各種税金や社会保険料の支払い、選挙イベントなど、税や社会保障、選挙、憲法など、社会制度についても学ぶことが出来ます。学生はファシリテーター兼プレイヤーとなり、高校生たちに対しルールを説明しながらゲームを進行しました。高校生たちは、今まで学校の授業でしか習ってこなかった社会制度などに対し、「給料からこれだけ税金や社会保険料が引かれていることにびっくりした」、「仕事や雇われ方によって健康保険や年金が違うことを初めて知った」など、新しい気づきや驚きの声が上がっていました。

2日目は講義とグループワーク。経済学部の島澤諭教授より、「税金」や「社会保障」についてクイズを交えた講義を行いました。クイズでは、学校に通う子供たちに使われている税金や、日本に存在する税金の種類、医療費における自己負担比率などについて出題。高校生たちは今までの授業で聞いたことのない内容に関心を示しているようでした。グループワークでは初日と二日目で学んだ内容を元に、理想の日本社会のために、どのような税制、社会保障制度が望ましいか、国の予算を各グループでシミュレーションすることに。学生と生徒たちは国民全体の幸福度を考えながら、歳入と歳出のバランスについて意見を交換し、白熱した議論を繰り広げていました。

最終日の3日目は、各グループが考えた予算内容についての発表。発表では「若者に優しい社会つくり」や「将来、子どもを成長させる社会」、「教育の充実した国をつくる」など、教育への投資を増やす政策が多く見受けられました。また実際の海外の国をモデルにしながら予算を組み立てるなど、説得力のある予算つくりを提示するグループもあり、各グループが今回の講座の内容を踏まえながら、人々が幸福になるような予算内容や政策を発表しました。

3日間の講義を通して、六浦高校2年生の森美沙音さんは、「デンマークへ留学した際に、日本と同じ民主主義国家であるデンマークが国民の幸福度ランキングで上位にランクインしており、何が日本の政策と異なるのか疑問を持ったことから、今回の講座に参加しました。3日間を通じて、最も印象的だったのはExcelで国家予算をシミュレーションするグループワーク。Excel上で予算をどう配分するかによって現在の国民の幸福度に変化が生じるため、ワークを通して政策が国民の暮らしやすさや幸福度に直結していることが理解できました。講座を通して、政策を立案することの難しさを知ったからこそ、政府への批判を述べる前に、政策を理解して選挙への投票で意思表示をしようと思いました。大学では総合政策を学びたいと考えています」と、今回の講座で学んだことや、今後の抱負を口にしました。

今回ファシリテーターで参加した経済学部3年生の鈴木翔太さんは、「参加者はお互いに初対面という生徒が多く、はじめは緊張した様子だったため、ファシリテーターとして少しでも明るく楽しい雰囲気になるよう積極的に声をかけました。ゼミナールでも今回の講座と同様、Excelで国家予算をシミュレーションするグループワークに取り組んだことがあり、その際も今回と同様、教育や子育てなど現役世代へ還元される予算分配を多くするというシミュレーションを行いました。今回の講座を通して若者の世代にシルバー政治を変えたいという潜在意識があることが分かり、自分達学生にとっても貴重な体験となりました」と、感想を口にしました。

今後も経済学部は、若者たちが経済社会の仕組みを理解し、自分たちの将来を考えるための学びを推進していきます。

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