中外製薬協力のもと「マイクロプラスチック実験教室」を実施しました。

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8月上旬、中外製薬協力のもと中学生を対象とした「夏休み科学実験教室」を、中外ライフサイエンスパーク横浜「バイオラボ※」で開催しました。

昨年度に続き2回目の実施となった今回は、本学理工学部応用化学コースの鎌田素之准教授による「マイクロプラスチック実験教室」を実施。鎌田研究室の学生のほか、同コース友野和哲准教授、中山良一専任講師の研究室の学生6名がサポートとして参加しました。「マイクロプラスチック」という大きさが5㎜以下のプラスチックをテーマにした今回のプログラム。冒頭、鎌田准教授から「中学生のみなさんは、この先10年20年と向き合っていく課題」という説明があり、主に海で問題になっているが、実は身近な問題だということを考えてもらうきっかけとなればと話しました。

実験は、金沢区にある海の公園の砂を使用し、砂の中に含まれているマイクロプラスチックをナイルレッドと呼ばれる試薬を使って染色し、紫外線を当てて光らせることで可視化する技術を体験するというもの。ボトルの中に水と砂を混ぜて振り、砂から分離したものがマイクロプラスチックかを確かめるためフィルターに捕捉したあと染色し、蛍光を発する物体を観察しました。顕微鏡など中学生も学校で使用するものに加え、マイクロピペットという微量な薬品を測り取る実験器具を使用。参加者たちは初めて触れる器具に戸惑いながらも、学生のサポートを受け、マイクロプラスチックの観察に成功しました。

また、鎌田准教授はお弁当などのプラスチック容器に付着した油が落ちにくいことを例に挙げ、プラスチックが石油からできていることを説明。そのため、プラスチックは水に溶けにくい有害物質が付着する危険性についても触れ「海外の研究では1週間でクレジットカード1枚分のプラスチックを摂取しているという研究報告もあります。身の回りの様々のものからマイクロプラスチックが検出されており、今日の実験をきっかけに海や川の汚染だけでなく、自分自身の問題として考えて貰いたい」と話しました。

サポートにあたった中山研究室4年生の佐々木美和さんは「マイクロピペットの使い方と合わせて、普段の実験で使う様子を紹介すると、参加者のリアクションが大きく興味・関心が強い様子が伺えました。飲み込みが早く、もっとこうすると良く見えるなどを伝えると、すぐに実践していたのが印象的でした」と話します。参加者や保護者たちは、「自分たちが普段から想像以上にマイクロプラスチックに触れているということを知るきっかけになった」と驚きながらも、鎌田准教授の「化学は、人から聞いただけではわからない話を、実際に見ることができる面白さがある」という言葉の通り、得られた学びに関心を深めている様子でした。

中外製薬が目指す社会貢献活動と、本学が推進する社会連携教育のねらいが一致したことから実現した本企画。関東学院大学は今後も、中外製薬と連携して、子どもたちに大学の知見を提供する機会を展開していく予定です。

 

※会場となった中外ライフサイエンスパーク横浜「バイオラボ」は、昨年4月から始動している中外製薬が運営する小学生から高校生までを対象とした科学体験施設。開放的なガラス張りの実験施設と講義スペースを併設し、最先端の実験装置に触れながら実験教室やバイオテクノロジーの教育プログラムに取り組むことができます。

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