建築・環境学部の柳澤研究室が建築家伊東 豊雄氏を塾長とする伊東建築塾、神奈川大学の曽我部・吉岡研究室とともに、愛媛県の今治市伊東豊雄建築ミュージアムにて「大三島みんなの参道物語」を開催しています。この展覧会では、かつて賑わいを見せていた今治市大三島の宮浦港から大山祇神社まで続く参道の活性化を目指し、地域住民へのヒアリングやワークショップを行い、”未来の参道”についての提案を発信。昨年10月から今年9月の第1期に続き、2期連続で開催しています。初回の展覧会で学生らは、参道を子どもたちが描いたのれんで彩ったり、子どもたちが学校帰りに遊べるよう港付近の既存施設である旧青果倉庫をスポーツ複合施設に改修したりと、複数のアイディアを図面や模型に落とし込み、展示しました。
今年5月の参道マーケットでは、「のれんで彩る参道物語」と題した学生らのアイディアが実現。島の子どもたちが大三島の美しく雄大な自然を描いた200種類もののれんが参道を彩り、春の風になびきました。のれんを見上げ、自分の描いた絵を探す子どもやその絵を一目見ようと訪れる住民の方などが行き交い、参道には活気があふれました。
10月から始まった「大三島みんなの参道物語〜子どもたちが描く未来編〜」は、「のれんで彩る参道物語」での様子や今年8月に柳澤研究室と曽我部研究室が協同開催したワークショップ「港からはじまる参道物語」での成果など、これまでの実践報告として開催。ワークショップでは、学生たちが子どもたちとともに港を散策し、旧青果倉庫をどう生まれ変わらせるかを検討しました。自由な発想のもと豪快につくられた模型は、展覧会の目玉となりました。ワークショップを運営した同研究室の石垣 仁さん(同学部4年)は「星が観たいから天窓をつくろう!という子どもたちを目にして、この広さだから食堂にしようなど空間に対して機能を先に授けるのではなく、建築家の想いを起点にして設計することの大切さを改めて実感しました」と語りました。
柳澤研究室は、公共建築・公共空間のデザインを学ぶ研究室です。”公共”とは不特定多数の人を指すのではなく、個の集まりです。そのため、建築家はその建物や空間を利用するであろう地域住民や行政の職員など”個”との丁寧な対話を重ね、そこからヒントを得て自らの想いを設計図にアウトプットすることが求められます。”個から始める公共建築”を提案・実践する学生らがつくりあげた展覧会は、来年9月12日まで開催しています。
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