『大戸屋 ごはん処』は、バランスのとれた和食をお手頃価格で提供し、幅広い年齢層に人気の飲食店で、国内303店舗、5つの国と地域に112店舗を展開しています。そんな大戸屋全面協力のもと、栄養学部菅ゼミナールの学生たちが「アスリートの心も満たす大戸屋コラボ学食メニュー」の開発に取り組みました。学生たちは実際に企業の開発プロセスを体験し職業理解を深めることを目的として、また、企業側はアスリートやZ世代の食の好みや購買動機を理解することを目的として今回のプロジェクトが実現しました。
学生たちは、オリエンテーションで大戸屋のブランドコンセプトやステートメントを学び、実際に店舗を訪れ『大戸屋 ごはん処』のメニューを試食するなどして、提供されているメニューについて調査研究を実施。その結果を活かし、『大戸屋 ごはん処』の定食メニューの中から、人気メニューである“黒酢あん”を取り入れるなど、そのメニューの特製や大戸屋らしさを活かしたメニューの開発に取り組みました。
今回のテーマは「アスリートの心も満たす大戸屋コラボ学食メニュー」。大戸屋のブランドコンセプトである「健康的で、ちゃんと美味しい定食屋」を意識しながら、たんぱく質やビタミン、食物繊維など不足しがちな栄養素を補うことや、脂質をおさえながら美味しく食べられる「運動部に所属する学生など幅広い人に愛されるメニュー」「食欲が進む疲労回復定食」「スポーツマンでもガッツリで、満足できる定食」「高エネルギー・高タンパクで運動部学生にもってこいの定食」の4つのコンセプトでメニューを考案。メニューの完成までは、学生の提案と大戸屋商品開発部の方々からのフィードバックが繰り返し行われ、メニューだけでなく売り方や、価格、どんな時に食べて欲しいかなどの検討を重ねました。
10月16日(水)に行われた最終試食会では、大戸屋商品開発部から3名が来校し、学生が考案したメニューの試食を行いました。学生たちは今回のコンセプトのもと1食あたりの総タンパク質量を計算しながら調理を行っており、調理中にもタンパク質量をメモする様子が見受けられました。「白身魚と野菜の黒酢あん&鶏のから揚げ定食」を考案した学生たちからは「一人暮らしや寮生活だと偏った食事になりがち。そうした運動部の学生たちに食べてもらえるよう、バランスが良く高タンパクでボリュームのある定食にするため、野菜をたくさん使ったメニューを目指しました。人参は皮ごと使って、栄養素も重視しました」とこだわりも見せました。調理中の様子も見ていた大戸屋商品開発部の3名からは「緑の野菜は最初から炒めると色が茶色くなってしまうため、終盤に混ぜてあげると盛り付けたときの彩りも出る」と栄養素だけでなく、出来上がりの見た目を考慮したアドバイスがありました。また、4種類のメニューを試食し「味はどれも美味しいメニューばかりでした。より『大戸屋 ごはん処』の定食に近づけるのであれば、具材をもう少し大きくカットすると良いかもしれません」と『大戸屋 ごはん処』ならではの視点もありました。「栄養素や量のボリュームばかりを気にしていましたが、具材が大きいと見た目の満足感も得られると感じました」と学生は気づきを得た様子でした。
10月25日(金)、28日(月)~30日(水)の4日間には、学内で食堂を運営する(株)関学サービスに協力いただき、横浜・金沢八景キャンパスの学食で学生考案メニューが提供されました。特別メニューはどれも連日販売開始すぐに完売になるほどの人気でした。
レンコンの煮込みハンバーグ&豚の生姜焼き定食を注文したラグビー部の小川洋生さん(教育学部4年)と岡崎翼さん(社会学部4年)は、「肉が多めでたんぱく質がしっかり摂れて嬉しいです。身体づくりを意識して普段から食べるものには気を使っていますが、自分でやると、わかりやすく簡単に鶏肉中心のメニューばかりになってしまいがち。鶏肉以外でもタンパク質や野菜など栄養バランスが考えられたメニューでいいと思います」と感想を語ってくれました。「お気に入りは玉ねぎたっぷりの生姜焼き。野菜不足になりがちなので、全体に野菜が多くはいっているのが嬉しいです」と大きな口を開けて頬張る姿を見せてくれました。
関東学院大学は、今後も多様なフィールドでの学びの実践を後押ししていきます。
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