人間環境教養学会の講演会が行われました。

#人間環境教養学会 #教育学部

10月28日(月)、横浜・金沢八景キャンパスにて人間環境教養学会の講演会を行いました。人間環境教養学会は、人間共生学部、栄養学部及び教育学部が合同で行う共通科目教育に関する学術的調査、研究並びにその成果の普及を目的としています。今回の講演会では、ジョイン・クリエイティブマネジメント株式会社の北澤桃子氏が登壇したほか、また同社が運営する嬉々!!CREATIVEの方々によるショーを披露していただきました。

まず初めに、北澤氏よりジョイン・クリエイティブマネジメント株式会社の活動内容や同社が運営するキキクリエイティブについて説明。キキクリエイティブは、障がいのある方が活躍するクリエイティブな活動を行う福祉施設です。誰もがその人の得意なことを活かし、嬉々として創造的に暮らせる社会を目指して平塚市に2022年にオープンしました。北澤氏からは動画を交えながら、キキクリエイティブの施設内でどのような作品を作っているかを説明し、「以前はPC事務職のかたわら、個人でデザインの仕事を受けたりしていたのですが、2003年にアートと福祉をやっている事業所に出会い、そこで見た作品に心打たれて、こうした素晴らしいアートを多くの人々に触れてもらいたいと思い、現在のような活動を行うようになりました」と、設立の経緯について口にしました。

北澤氏の説明の後は、キキクリエイティブの方々による演劇ショーを観劇。バラエティーに富んだ演者が登壇し、コミカルな演出や展開に会場からは笑い声が溢れる素敵なショーとなりました。

ショーの後には北澤氏と教育学部三谷大紀准教授、長澤真史専任講師との鼎談。三谷准教授は、ショーを実現した経緯を北澤氏から聞き、「様々な利用者がいる中で、それぞれの得意なことや、興味があることを見出して、才能を発揮させる、活躍できる場を作っているのが素晴らしいなと思いました。今回のショーのように一人のやってみたいという想いから、周りの人も演劇に参加し、全員がおもしろさや楽しみを感じたり、見出していくというのは保育にも通ずるところもあり、とてもシンパシーを感じます」と感想を口にしました。
長澤専任講師からは、「小学校でも行動問題がある子に対して、押さえつけるのではなく、本当にやりたいことを引き出すというのはとても大事です。その子の生きる形みたいなものが出来ると、居場所が教室の中にできてくる。そうすると他の人のその子の見方が変わって教室全体も変わっていくみたいなプロセスが生まれていくんですよね」と、キキクリエイティブのメンバーたちへの関わり方について、保育の観点からも重要であることを参加者たちへ説明しました。
また長澤専任講師より北澤氏へ、障がいのある人と一緒に働くなかで、考え方に変化はあったか質問がありました。北澤氏は、「最初は支援員と利用者という関係だったところから始まったのですが、働いていくうちに一緒に働く同僚という認識に変わってきました。結局は共同体のような形でどちらもいなくてはならない存在だと思っています」と口にしました。

最後の質疑応答では学生から北澤氏へ、「障がいのある方とのアプローチの方法は?」、「利用者の方と接する中で大切にしていることは?」など、多くの質問が上がりました。参加した教育学部3年生浅野陽太さんは、「現場で障がいのある方と共に働いている方の話を聞けて非常に参考になりました。私は小学校教諭を目指しているので、そうした障がいや問題を抱えている子供たちの話を聞く大切さを学べて良かったです」と感想を口にしました。

今後も教育学部は、現場の最前線で活躍する人材を招き、実践的な教育・保育・福祉の学びを推進していきます。

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