11月29日、法学部の学生たち15名が神奈川県議会を訪問し、県議会議員の方々と意見交換会を行いました。この意見交換会は、神奈川県議会議長の柳下剛氏が掲げる「若い世代に議会を身近に感じてもらいたい」という想いが一つのきっかけとなって、今回実現することになりました。
当日は柳下剛議長や参加した議員、本学教職員による挨拶に始まり、議会の仕組みや活動についての簡単な説明が行われました。続いて、学生たちと議員が4つのグループに分かれ、本学教職員をファシリテーターとし、「若者が政治や議会に関心を持つためにはどうすべきか」というテーマで議論を展開。グループワークでは、民主主義や国民主権、住民自治に対する見解、自分自身が政治にどのように関与するかといった具体的な観点について自由に意見を述べ、活発な議論を各グループ内で交わしていました。
議論を通じて、学生たちはこれまで漠然と捉えていた「政治」というものが、自分たちの生活と直結していることに気付いたと言います。意見交換会後の各グループの発表会では、学生から「議会活動や議員との対話を通じて、政治に対する理解が深まり、身近に感じられるようになった」と感想がありました。また、政治に対する若者の関心を阻む課題として、政治家や議会に対するネガティブなイメージや、投票や意見表明に伴う心理的・物理的なハードルが挙げられ、「政治が難しいものだと思われている」「若者の声が反映されにくいと思われている」など、現代の若者が抱える政治との距離感についても多くの意見が交わされたと発表しました。
「デジタルツールを活用した議会との直接的な対話の場を増やすべき」といった提案については、オンラインで議員や知事と意見を交わす仕組みがあれば、より多くの若者が気軽に政治に関心を持つきっかけになるとの声もありましたが、一方でデジタル化が進むと「綺麗ごとが多くなり感情の度合いが把握できず、市民の本当の声を拾えなくなるのでは」という懸念も示され、テクノロジーの利便性と直接対話の重要性のバランスについても議論が交わされたと報告がありました。
今回の意見交換会は、学生たちが「政治への関心を高めることが、自分たちの生活や未来をより良くすることに繋がる」と実感するとともに、議員や議会側にとっても若者からの率直な意見を知ることで新たな視点や課題を発見する、貴重な機会となりました。法学部長の出石教授は「学生たちの活発な意見が議会活動をさらに進化させるきっかけになる」と期待を込め、近藤大輔副議長も「こうした取り組みを今後も継続し、若い世代の声を政策に反映させたい」との意向を示しました。
今回参加した法学部4年生の大矢寛之さんは、「直接議員の方々とお話しをすることで、議会の活動内容への理解が深まり、また議員の方々への親しみを持てました。自身の意見に真摯に耳を傾けてくださり、逆に議員の方から直接政治に対する考え方を聞くことが出来た今回の経験はとても貴重な経験です。私は来年度から行政関係の職に就く予定ですが、今まで抱いていた議会や議員へのイメージに囚われることなく、また議会が市民のために様々な働きを行っていることを認識しながら働きたいと思いました」と感想を口にしました。
今回の意見交換会は、大学が行政と連携することで、学生たちが自分たちの住む社会に積極的に関わることの重要性を学ぶ機会となりました。このような取り組みが、将来を担う学生たちにとって政治や社会参加への意識を高める一歩となることを期待しています。
今後も関東学院大学は、社会と密接に関わり、社会問題への意識づけを行う実践的な学びを推進していきます。
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