経営学部の授業に富士通ゼネラルの副社長ら3名が登壇しました。

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12月6日(金)、横浜・関内キャンパスで、経営学部小山嚴也教授が担当する「現代企業2」の授業で特別講演会が開催されました。今回は、東証プライム上場の電機メーカーである株式会社富士通ゼネラルから副社長の長谷川忠氏、ウェアラブルエアコンの開発者である佐藤龍之介氏、コンディショニングバックパックを手掛けた仲田昇平氏の3名が登壇し、富士通ゼネラルの挑戦や革新の取り組みについてお話しいただきました。

長谷川 忠 氏

長谷川氏からは富士通ゼネラルの歴史や事業内容について説明があり、本学工学部(現:理工学部)の卒業生ということで、自身のキャリアについても紹介。同社はエアコン事業を中心にグローバルで活躍していますが、近年では「ライフコンディショナー」という新たなビジョンを掲げ、生活の快適性全般を追求する取り組みを進めています。また、社員の挑戦を支援する環境づくりにも力を入れており、新規事業創出部門「Being Innovative Group (BIG)」、「The Future of Innovation Challenge(FIC)」の設立がその代表例です。同社では、社員が勤務時間の10%を新しいアイデアの開発やスキルの習得に費やすことが許可されており、ボトムアップ型のプログラムによって、革新的な製品が生まれる土壌となっています。こうした同社の取り組みを背景に長谷川氏は、社会のために大きな目標を掲げ、挑戦し続けることの意義を学生たちに力強く訴えました。

佐藤 龍之介 氏

続いて、佐藤龍之介氏が、ウェアラブルエアコンの開発と技術について説明しました。この製品は首に装着する冷暖房装置で、猛暑・寒冷環境でも快適に過ごすことができる画期的なデバイスです。冷却システムには「ペルチェ素子」と水冷技術が採用され、他社製品を大きく凌駕する冷却性能を実現。特に鉄鋼業の製造現場などの過酷な環境で活用され、多くの労働者の安全と作業効率を向上させています。佐藤氏は、「できるかできないかではなく、やるかやらないかが重要」という信念のもと、挑戦を楽しむ姿勢を学生たちに伝えました。

仲田 昇平 氏

最後に仲田昇平氏が、コンディショニングバックパックの開発について講演しました。この製品は、バックパック内に冷却装置を内蔵し、暑い夏でも背中を快適に冷却できる仕様となっています。開発のきっかけは、仲田氏自身の体験から生まれた「たった一人の困りごと」。夏にロッカールームで着替えた際の背中の不快感をどうにかしたいという想いでした。そして前述したFICに応募し、スポーツ用品メーカーのミズノとの協力を経て、快適性と機能性を兼ね備えた製品として市場投入に成功したといいます。クラウドファンディングを活用した商品化のプロセスや、快適性を維持しながら軽量化を図る技術的工夫について紹介し、学生たちは仲田氏の話に真剣に耳を傾けていました。

小山教授は3人の話を踏まえ、「企業の人たちが社会課題の解決に向けて、情熱を持ちながら様々な研究や商品開発を行っているのが分かったと思います。我々のように文系専攻だと、そうした技術を応用した商品開発を行うのは難しいですが、社会課題を見つけてニーズを把握し、技術を持った企業と現場を繋げることは文系の役割のひとつです。また経営学部ではK-bizという企業の課題解決に向けた実践的なプログラムを実施していますが、彼らはそれと同じような取り組みを日々行い、トライアンドエラーを繰り返していることを今日の話を通じて覚えて欲しいです」と、学生たちに向けて話しました。

今回の講演を通じて、学生たちは、同社の企業活動が利益のみならず社会課題の解決に繋がっていることを実感するとともに、自身のキャリア形成に向けた新たな視点を得る貴重な機会となりました。

今後も関東学院大学では、社会課題の解決に向けた学びを推進していきます。

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