12月17日(火)、経済学部の青柳健隆教授の「ワーク&ライフ・バランス論」の授業にて、特定非営利活動法人manmaの越智未空氏を中心としたゲストスピーカーを迎えた特別講演が行われました。今回の企画は神奈川県福祉子どもみらい局の協力のもと、神奈川県内10市区町村の職員も参加し、学生たちとともにキャリアと結婚・子育てに関するライフデザインについて深く考える機会となりました。
越智 未空 氏
今回の講演は「自分自身のライフデザインを考える」というテーマのもと、越智氏が中心となって進行。ゲストには現役の子育て世代であるS氏とK氏(プライバシー保護のためイニシャル表記)が登壇し、それぞれのキャリアや子育て経験について語りました。S氏は、キャリアとプライベートを分けず一体的に考えるライフスタイルや、育児休暇取得の体験談を共有。一方、K氏は4人の子どもを育てながら仕事と家庭を両立する苦労と工夫について話しました。
越智氏は2人の話を踏まえ、ライフデザインの重要性について、「職業だけでなく、家庭や社会における役割をどう設計するかを考えることで、主体的かつ柔軟な選択が可能になる」と強調。学生たちが長期的視点でキャリアを踏まえた結婚や子育てを考えるきっかけを提供しました。
各講演の後には、小グループでのディスカッションが行われ、学生たちはゲストの話をもとに自分のライフデザインについて考えを深めました。ディスカッションには神奈川県内10市区町村の職員たちも参加し学生たちの意見交換を促しました。「将来の結婚や子育てについて具体的なイメージが湧いた」「漠然とした不安が少し軽くなった」など、感想が多く寄せられた一方で、「自分の時間やお金にどう向き合うべきか」という現実的な課題についても熱心に議論が交わされました。
質疑応答でS氏は「早朝の時間を活用し、自分の時間を作る」ことの効果を紹介。またK氏は「地域の支援制度を積極的に活用しながら育児を乗り越える工夫」を語り、特に訪問看護師や産後ヘルパー制度の活用に救われたと言います。学生たちも地域社会のサポートを視野に入れる重要性を学びました。
最後に青柳教授は、今回の講演は学生たちにとってリアルな話を聞けた貴重な機会だったと振り返りました。また、自身も4人の子どもを育てる経験から、子どもと過ごす中で得られる特別な楽しさや気づきを語り、行政のサポートを活用しながら無理なく楽しい生活を送る大切さを学生たちへ伝えました。
今回の講演は、単に情報提供にとどまらず、学生一人ひとりが自分の価値観や未来について考える貴重な機会となりました。「ライフデザインには正解がない」とする越智氏の言葉の通り、参加者全員が多様な価値観を尊重しながら、自らの未来像を模索するきっかけとなったようです。
今後も関東学院大学は、学生たちが自身のキャリアを考える機会を提供していきます。
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