「神奈川産学チャレンジプログラム」は、一般社団法人神奈川経済同友会の会員が所属する企業と神奈川県内の大学が中心となって行う、産学連携による学生の人材育成を目的とした課題解決型研究プログラムです。企業が抱える経営課題に対して、学生チームが自主的・能動的に研究を行い、実践的で独創性のある解決策をまとめて研究レポートを制作。実社会の生きた課題に取り組むことで学生の問題解決能力の向上が期待されるとともに、ユニークで斬新な学生ならではの視点を取り入れた提案は、企業にとっても事業のヒントとして活かせる好機となっており、関東学院大学は2004年の第1回から参加しています。
今回は過去最多の40社が提示した課題に、18大学204チーム、935名の学生がチャレンジしました。学生チームは、各企業の提示する課題に対し4か月かけてレポートを作成。各企業によるレポート審査、プレゼンテーション審査を経て入賞チームが選ばれました。本学は、経営学部の福田ゼミナールの高浦チームと奈良ゼミナールの萩原チームが最優秀賞を、天野ゼミナールの沼畑チームと福田ゼミナールの小島チームが優秀賞をそれぞれ受賞しました。12月17日(火)には、「第20回神奈川産学チャレンジプログラム」の表彰式がパシフィコ横浜で行われ、受賞学生が出席しました。また、表彰式には本学の小山嚴也学長が参列し、祝辞を述べました。その中で小山学長は「私はいつも課題は教室の中ではなく社会にあると話しています。課題を知らずに教室の中だけで完結する学びでは、なぜ今この理論やモデルを学んでいるのかを理解することができない。一旦教室の外へ出て、課題の現場に身を置き悪戦苦闘することで、教室での学びは、課題を理解し、課題解決の手掛かりを得るためのものなのだと気づくことができるのです。そこに、学生が産学チャレンジに参加する意味がある。学生たちには、ここで得たことを次のステップへの糧としてさらに大きく羽ばたいて欲しいと思います」と、話しました。表彰式では各企業担当者から受賞チームに賞状が授与され、出席者たちはお互いに大きな拍手で健闘を称え合いました。
本学の受賞チームの企業・テーマ
【最優秀賞】
チーム名 | 企業名 | テーマ |
福田ゼミナール・高浦チーム | かながわ信用金庫 | 子育て世帯のお役に立つ、かなしんの取り組み |
奈良ゼミナール・萩原チーム | SMBC日興証券株式会社 | 若年層へ新NISA含めた株式投資に対する参加を促す施策 |
【優秀賞】
天野ゼミナール・沼畑チーム | 株式会社ヨコソー | 『建物を建てない建設業』だからこそできる、持続可能な社会の実現に貢献する、新たなビジネスプランの創出 |
福田ゼミナール・小島チーム | 株式会社JR横浜湘南シティクリエイト | エリアの魅力・個性を引き出し、沿線価値を創造する新しいビジネスの提案 |
かながわ信用金庫経営企画部部長の苗村貴宏氏は、学生たちの提案に対して、「高浦チームの提案はとても論理的に出来上がっていて、我々が提示したテーマに対してうまく応えられていました。レポート審査ではそれが顕著に表れていて、レポート審査の評価は素晴らしかったです。企業分析がきちんとされていて、課題をしっかりと捉えた提案だったと思います。我々が大学生の頃はこんな風にできなかったと、学生の成果に感心しました」と、イベント参加が学生たちの成長する機会になっていると話しました。
最優秀賞を受賞した奈良ゼミナールの萩原美咲さん(経営学部経営学科3年)は「先輩がいる中でのリーダーという立場に最初は立ち振る舞いなどに気を使い悩んだこともありましたが、みんなが活発に意見を言ってくれて、協力的な姿勢で取り組んでくれたのでとても助かりました。チームのメンバーや、協力してくれた先生、企業の方々全員に感謝しています」と受賞の喜びを語りました。
関東学院大学では今後も、地域や企業と連携し、社会の中にある課題解決に取り組んでいきます。
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