国際文化学部の学生が横須賀美術館で対話型アート鑑賞会を実施しました。

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12月21日(土)、横須賀美術館において対話型アート鑑賞会が行われ、国際文化学部の学生11名と横須賀美術館ボランティアの方々10名が参加しました。対話型アート鑑賞は、複数人でアート作品を鑑賞し、それぞれが感じたことや考えたことを言葉にして共有し合いながら作品を味わっていく鑑賞法です。観察力や思考力、コミュニケーション力を高める手法として注目されており、国際文化学部では「アート・コミュニケーション演習」の授業の一環として昨年から実施しています。

当日、学生たちは5つのグループに分かれて、各グループで計3作品を約1時間半かけて鑑賞しました。学生たちとボランティアの方々は1作品ごとに交代でファシリテーターを務め、ファシリテーター以外は対話の相手となって鑑賞会を実践。鑑賞会では作者や作品名などの情報や、作品の歴史や技法についての知識を話すのではなく、目の前の作品を隅々まで観察して発見したことや不思議に思ったこと、疑問を感じた点などについて話し合います。胸像を鑑賞したグループは、「視線の先に何が見えているのか?」「左右の肩の高さが違っているのには理由があるのか?」など、同じ作品を鑑賞していても、見る人によって全く異なる視点で観察していることに驚きながらそれぞれの作品に対する印象を共有し合いました。また、その他のグループでも「この作品の中で何が起きているのか?」「この作品はどのように見えるのか?」など、対話中の想像が尽きることなく膨らむ様子が見られました。

鑑賞会の後の意見交換会では、学生と横須賀美術館の学芸員、ボランティアの方々と対話型アート鑑賞の振り返りが行われ、学生からは「感じたことを言葉で表すのが難しかった」「対話の後には作品の第一印象とがらりと変わるほど自分では思いつかない意見に触れて、思考を広げることができた」などの感想が聞かれました。ボランティアの方は「人の意見を否定しないで会話を続けるということは、社会人としても大事なこと。作品を鑑賞するだけでなく、社会人となることを見据えて、こういった活動は活発に続けて欲しい」と学生の今後の成長に期待を寄せます。学芸員の方からは「対話型鑑賞は、参加者の育った環境や社会的背景が意見に大きく関係してくる。ボランティアの方々は普段は小学生を相手に活動を行っているので、社会的経験値を持った大学生との対話は作品に対する感想が小学生とは全く異なり、それを実体験として得られたことは、ボランティアの方々にとってもとてもいい経験となったと思う」と話します。また、「今回は授業の一環として来館してもらったが、鑑賞した美術品によって、その時代背景や歴史に興味を持ったり、作家に興味を持ったり、描かれている景色に興味を持ったり、そこから広がる世界があります。美術館に足を運ぶことが、興味関心や視野を広げるきっかけになれば」と、作品に触れる意義を語りました。アート鑑賞会を企画した碓井みちこ准教授は、企画の趣旨について「学生たちが美術作品や美術館に親しみ、そのうえで、観察力、傾聴力、言語化能力、批判的・論理的思考を磨き、自分なりのものの見方や考え方を育てるきっかけにしてもらいたい」と話しました。

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