経済学部石坂ゼミナールの学生が、途上国支援のための学食「寄付メニュー」を考案しました。
石坂ゼミでは大量廃棄社会という社会課題を中心に、学生たちがテーマを考え、実践する学びを行っています。今回、石坂ゼミの4年生たちはゼミの中で飢餓や食品ロスの問題を議論し、学びを深めていく中で、自分たちにできることはないか考えました。そして、廃棄されやすい食材を利用した学食メニューを食堂で販売し、その売り上げの一部を途上国の子ども達の学校給食支援に寄付できるような取り組みを行うことを決めました。そのあとは食堂部と打ち合わせを重ね、廃棄されやすいトマト、キュウリ、キャベツを使用した、ミネストローネ、台湾まぜそば、ロールキャベツを寄付メニューとして考案。10月の中旬から下旬にかけて横浜・金沢八景キャンパスの3号館食堂で販売され、ゼミ生たちはその期間、案内を掲げながら、利用する学生や教職員へ声がけを行いました。食堂を利用する人たちは、学生たちが作った案内に興味を示し、特に台湾まぜそばは大好評で、400食以上の売れ行きに。学生たちの積極的な声かけの結果、考案した寄付メニューの商品は全部で858食販売され、17,160円が途上国の学校給食支援として寄付することになりました。
寄付メニューのポスターを作ったスウコウさんは、「ポスターでは、実際のメニューを写真付きで掲載しようと思ったのですが、時間が足りずイラスト画像を使用しました。また、なぜこのメニューを考案したのか、食品ロスの説明も加えて、ポスターを見た人が取り組みを理解しやすいように工夫しました。素案を作ってから、みんなの意見を取り入れ、完成までには3か月くらいかかり大変でしたが楽しかったです」とポスター作りの苦労を口にしました。
篠原秀介さんは、今回の取り組みや、今までの石坂ゼミでの学びを振り返り、「メニューに何も記載がなければ、食品ロスを気にすることはないですが、『寄付メニュー』という形で案内出すと、その背景にある社会課題に興味を持ってくれる学生が多く、実際に商品を選んでくれて達成感があり、とても楽しかったです。石坂ゼミの中で、飢餓や食品ロス問題を多く学び、普段の買い物でもそうした問題に取り組んでいるような商品を優先的に購入するようになりました。今後も、そうした社会問題を生活の中で意識していきたいです」と口にしました。
松本雄太さんは、「石坂ゼミでは、ゼミの中で得た学びを、他の人たちに伝える取り組みを多く行っています。今回は自分達と同じ大学生たちに伝えるという取り組みで、昨年『ごちそうさまチャレンジ』(記事はこちら)を取り組んだ時、自分の中では手ごたえがあまり良くなかったのですが、今回は反省を生かして取り組んだ結果、多くの人に寄付メニューの商品を選んでもらえることが出来て嬉しかったです。またゼミの中で大量廃棄社会という問題を学び、食べ物の好き嫌いが多かったのですが、なるべく残さず食べることを心がけるようになりました。来年からはNGO団体で働く予定ですので、様々な課題解決に向けて石坂ゼミでの経験を生かして、成長していきたいと思っています」と感想と今後の抱負を口にしました。
また笈川陽介さんは、「今まで人前で発表することが得意ではなかったのですが、石坂ゼミで色々な取り組みを行って経験を積むことで克服することができ、自身の成長に繋がりました。後輩たちもうまくゼミを活用し、失敗してもいいから挑戦して、経験を積んでもらえればいいなと思います」と、石坂ゼミの後輩たちにメッセージを贈りました。
今回、寄付メニューの商品化に携わった、関学サービス食堂部の布川元基さんは、「学生たちから提案を受ける中で食材ロス問題を教えていただき、我々食堂部もとても勉強になりました。また商品化する中で、我々食堂部も食材廃棄は身近な問題だったのですが、今まで以上に意識するようになり、今回の寄付メニューから一部を、一般メニューとして提供していきたいと考えております。今後も学生たちと一緒に取り組む企画を考え、魅力的な商品を提供していきます」と、感想を口にしました。
今後も関東学院大学は、社会課題に触れ、解決に向けた実践的な学びを提供していきます。
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