「グローバル・ウイーク -アジア」企画を5日間実施しました。

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1月15日(月)~19日(金)の期間、「グローバル・ウイーク -アジア」として異文化交流をはかり、アジアへの国際的視野を広げる展示やイベントを、横浜・金沢八景キャンパスのグローバルラウンジ・アネックスで開催しました。今回の企画は国際センターが主催で、国際文化学部比較文化学科の柏崎梢准教授と、イベントやブランディングを手掛ける211プロデューサーで一般社団法人横濱まちづくり倶楽部理事でもある加藤京子氏が携わり、学生たちも運営に協力しながら実現にいたりました。

 

15日(月)は、株式会社花桝木工社寺建築の方が来校し、グローバルラウンジ・アネックス内で、カンナ掛け体験、トークイベントを実施。イベントの初めに、宮大工の市川晶麻氏によるモバイル茶室の組み立てが行われ、30分程度で木材を組み合わせて茶室を制作する様子に参加者たちは驚いていました。また床の間には、国際文化学部長の鄧 捷教授が筆をとられた「日々是好日」の掛け軸が掛けられました。最初のイベントのカンナ掛け体験では、市川晶麻氏が檜をカンナで掛ける手本を見せた後、学生たちが体験。参加した学生たちは、力の加減が難しいという声が出ていましたが、滅多に体験することがないカンナ掛けを楽しみ、削った檜の香りを堪能しました。また、カンナ削りは意匠だけでなく防水加工でもあるという意味も知り、SDGsが叫ばれる前からサステナブルであった宮大工の技にさらに関心を高めていました。
そのあとは、宮大工女将の市川千里氏より、宮大工の文化や仕事内容についてのトークイベント。「宮大工は寡黙で自分たちの技術について多くを語りません。ただその技術は日本が誇る素晴らしい文化で、私はそれを世の中に広めていくため、職人たちの通訳者として活動を行っています。若い世代の皆さんに文化や技術を引き継ぎ、途切れることなく続いて欲しいと思います」と、宮大工文化の素晴らしさや想いを口にしました。
今回イベントに参加した国際文化学部3年生の浅野裕太さんは、「元々宮大工に興味があり、目指していた時期もありました。宮大工の仕事はテレビでしか見ていなかったのですが、間近で見ると尊さを感じることができ、多くの学生にもその尊さを理解してほしいと思います」と宮大工の仕事への感動を口にしました。

17日(水)はランドポート株式会社の代表取締役 傳馬綾氏にお越しいただき、同社が開発したソーラーランタン、「キャリー・ザ・サン」についてお話しいただきました。ランドポート株式会社は、環境を意識したオリジナル商品の企画・製造・販売を行っています。「キャリー・ザ・サン」は太陽光で充電して使用できる環境に配慮したランタンで、折りたたむことができて持ち運びやすく、防水仕様で丈夫なデザインです。同社では、ランタンを購入するごとに、電気の無い地域に寄付する「Buy One Give One®」という社会貢献事業も行っており、アジアやアフリカ、1月1日に発生した令和6年能登半島地震で被災した地域など、電気の無い生活を過ごす人々に「灯り」を届けています。トークイベントに参加した学生は、「事業内容が素晴らしく、またランタンの仕組みにも驚きました。ランタンがちょうどいいサイズで、インテリアとしても映えそうだと思います」と、ランドポート株式会社の事業やソーラーランタンの素晴らしさについて口にしました。
ソーラーランタンはグローバルラウンジ・アネックス内で展示しており、訪れる学生たちは興味深そうにランタンを手に取って観察。展示されているランタンには7色に光が変化するものもあり、色鮮やかな雰囲気を演出していました。

18日(木)は、シャンティ国際ボランティア会の吉田圭助氏をお呼びし、国際ボランティアの事業紹介を行いました。シャンティ国際ボランティア会では、絵本を届ける運動を行っており、日本で回収した絵本を現地の言葉に訳したシールを貼って活動地へ届けています。ただ届けるだけでは現地の子どもたちに手に取ってもらえないため、子どもたちとの交流を通して届けられるよう、現地の行政職員や教員、図書館員などの人材育成も行っており、またクラフトエイドという、タイやカンボジアなどアジア圏で暮らす女性が手仕事で作ったものを販売するというフェアトレード事業も展開しています。
当日は、クラフトエイド製品のポーチやアクセサリーの販売が行われ、学生や教職員など多くの方が購入しました。カンボジアの方が製作したゾウのマスコットを購入した国際文化学部2年の池田和希さんは「国際ボランティアに興味はあったのですが、直接活動に関するお話を聞ける機会は少ないので、参加できてよかったです。可愛いというのはもちろんですが、自分が身に着けることで、友だちとの会話で紹介できると思い購入しました」と話しました。

最終日19日(金)は、今回の企画運営に携わった学生たちによる学生成果発表会が行われました。発表では、5日間行われたイベントについて概要を説明し、浅野裕太さんが総括として、「今回の企画でグローバルラウンジ・アネックスの認知度の向上につながったと感じています。また日本文化や海外での支援活動にも触れる良いきっかけにもなりました。今後も様々なイベントをこの場を上手く使って行い、授業やゼミナールなどでも活用できれば、関東学院大学のグローバルな場所として根付いていくのではないかと思います」と、今回の企画への手ごたえとグローバルラウンジ・アネックスの活用への期待を口にしました。
同じく3年生の山村理央さんは、「出身が宮城県で東日本大震災の被害を経験していることもあり、今回は能登半島地震へのBuy One Give One®の取り組みをいち早くSNSで拡散するなど、積極的に取り組みました。このような取り組みを真剣に捉えていき、今後の活動に生かしていきたいと思います」と話しました。
今回の「グローバル・ウィーク -アジア」のロゴを制作した西田風太さんは、「オープンキャンパスで国際文化学部のユニフォームを作ったのがきっかけで、今回のイベントのロゴを作成しました。ミャンマーの花パダウとタイのマンゴスチンをモチーフに、多くの学生の目を引きながら、シンプルに分かりやすいロゴを意識して作り、達成感もあったので、他の学生も自分の得意な能力をイベントなどに生かすことで、貴重な経験につながると思いました」と嬉しさを口にしました。
また、4年生の加藤伶衣さんと徳弘実乃里さんは、事前に宮大工の加工場に訪問したことを振り返り、日本文化の「道」や「型」の奥深さを学び、期間中にお茶を振る舞ったり、自宅で包丁を研いでみるなど、主体的な活動に広がったことを紹介しました。

柏崎梢准教授は、「今回の企画は多くの方のご協力に支えられて実現しました。 アジアの途上国で調査研究をする中で、特に若い学生には開発による貧困や格差といった問題を身近に感じてもらうことに少し難しさを感じていましたが、こうしたワクワクを伴うかたちで、関心を持ちアクションにつながる仕組み作りに携わることができ大変嬉しかったです。 企画運営に関わった学生は、毎日ソーラーランタンの充電に四苦八苦し、エネルギーの大切さも痛感していたようです。 今後も価値観を広げながら社会との関わりを見つけることができる機会を創出できればと考えています」と、イベント全体を通した感想と、今後への期待を口にしました。

また、今回の企画は金沢シーサイドFMで告知し、15日にはジェイコム湘南・神奈川の取材撮影も入りました。

今後も関東学院大学では様々な文化に触れ、価値観を広げることができるようなイベントを企画していきます。

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