工学研究科の学生らが第33回日本エネルギー学会大会において、ポスター発表賞を受賞しました。

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8月7日(水)、8日(木)に早稲田大学で行われた日本エネルギー学会主催「第33 回日本エネルギー学会大会」において、工学研究科の学生らがポスター発表賞を受賞しました。本大会では、日本におけるエネルギー分野のさらなる発展を目指し、エネルギー資源や環境問題などの研究発表やポスターセッション等が行われました。工学研究科の学生らは、ポスターセッションにて発表を行った23題目の中から参加者の投票により上位7題目に選ばれ、同学会よりポスター発表賞が贈られました。研究題目等は以下の通りです。

題目  :機能性金属錯体を有する層状マンガン酸化物を用いた低エネルギー水素生成
受賞者 :〇佐々木 涼(工学研究科修士1年)、瀬沼 愛佑梨(同研究科修士2年)、友野 和哲
研究内容:層状マンガン酸化物に光を当て、その層の間に挿入した金属錯体を活性化させることで、水素を生成
     する研究。その結果、従来の水の電気分解による水素生成よりも、低エネルギーでの生成を実現しま
     した。マンガンによる水素生成が実用化されれば、炭素循環社会の実現に大きく近づく可能性を秘め
     ています。

佐々木さん(写真左)、瀬沼さん(右)

2人の所属する友野研究室では、層状マンガン酸化物を用いた低エネルギーでの水素生成を目指し、毎年異なるアプローチで研究を重ね、そのバトンが先輩から後輩へと引き継がれます。

瀬沼さんからバトンを受け取った佐々木さん。現在は自身の研究の傍ら、同じ研究室に所属する4年生へ同研究テーマを引き継ぐべく、実験器具の使い方や分析装置を使用する際の適切な条件などノウハウを伝えています。後輩からは、仮説と異なる実験結果が生じた際に理由を特定できず行き詰まり、相談を受けることも多いそうです。佐々木さんは「相談があった場合には、研究室で必ずディスカッションを行います。その際、後輩を含め、その場にいる全員が意見を言えるように声をかけることを意識しています。私が学部生のころ、先輩から同じようにフォローしてもらったので、今度は自分の番だと思っています」と話し「実験がうまくいかないときに落ち込む気持ちもわかります。しかし、定量的手法を積極的に活用する理工系の研究では、予想していたデータが得られた実験よりも”うまくいかなかった実験”こそ原因究明や解決のためのディスカッションを生み、得られる学びが大きいと思います」と優しい表情で締めくくりました。佐々木さんからは、研究に必要な技術だけでなく、後輩を育てようというマインドも先輩からしっかりと受け継がれている様子がうかがえました。

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