看護学部主催の「まちの保健室」を開催しました。

#看護学部 #まちの保健室

7月26日、横浜・金沢八景(室の木)キャンパスにて「まちの保健室」を開催しました。このイベントは、コミュニティナーシングに関心のある学生とボランティアと看護学部 教員有志が中心となって企画しました。地域住民の方々が住み慣れた地域の中で、健康を維持しながら暮らし続けるための支援を目的として実施しています。今回は、(株)ケアーズ代表取締役・白十字訪問看護ステーション統括所長・暮らしの保健室室長、認定NPO法人マギーズ東京共同代表理事である秋山正子氏、(株)大塚製薬工場OS-1事業部横浜支店の長澤美樹氏による講演を行い、参加者たちは地域づくりや健康管理について広く学びを深める機会となりました。

秋山 正子氏

長澤 美樹氏

最初に秋山氏が、「『まちの保健室』に期待するもの ~人生100年時代、お互い様の地域づくりをめざして~」というテーマで、長年にわたり在宅看護や地域ケアの現場を牽引してきた秋山氏の自らの看取り体験を出発点に、「誰もが安心して暮らし、人生の終わりを迎えられる地域社会」の在り方を語りました。秋山氏は「暮らしの保健室」という看護師や専門職が常駐し、医療や介護に関する気軽な相談ができる場を地域に開設。制度の狭間にある困りごとにも耳を傾け、誰もが役割を持ちながら支え合うコミュニティの形成をめざして活動しています。「重装備にしない看取り」を理念に、病院でも自宅でもない「第3の場所」として地域に根ざす活動は、東京・新宿を拠点に広がりを見せ、今や全国から注目を集めています。講演の最後には、「元気なうちからつながりを持ち、支え合う文化を育てることが、真に安心できる地域づくりにつながる」と呼びかけました。

次は長澤氏の「脱水症状&熱中症と水分補給」についての講演。熱中症は高温多湿の環境で体温調節機能が崩れ、臓器障害を引き起こす危険な症状であると説明があり、毎年1,500人以上が命を落とす結果を招いていますが、予防と早期対応で「死亡ゼロは可能」と強調しました。特に高齢者は暑さや喉の渇きを感じにくく、屋内でも発症するため注意が必要で、熱中症予防には、温度だけでなく湿度も考慮した「暑さ指数(WBGT)」の確認や、涼しい環境での休憩、電解質を含む水分補給が重要であり、軽度の症状(めまい、立ちくらみ)でも早めの対処が必要と呼びかけました。また、脱水症は水分だけでなく電解質も失われる状態で、進行すると脳や筋肉に障害を及ぼします。長澤氏は、発症時の水分補給は「経口補水液(ORS)」が有効であり、スポーツドリンクとの違いや適切な飲み方も紹介されました。「喉が渇いたと感じる前に、こまめな水分補給を」と参加者に呼びかけ、熱中症・脱水症対策の重要性を再確認する場となりました。

関東学院大学 看護学部は、今後も地域に根差した健康づくりを地域住民の皆様と共に考え、保健活動や看護実践を通じ、共生社会の実現に貢献していきます。

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