「蘇るカンボジアの絹絣展」を開催しました。

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7月19日(土)に人間共生学部共生デザイン学科の学生4名がカンボジアの絹織物について伝えるイベント「蘇るカンボジアの絹絣展」を開催しました。このイベントは、「デザイン・プロジェクト3」を履修する学生が、カンボジアの伝統的な絹織物をより多くの人に知ってもらえればと企画したものです。

カンボジアでは、かつて国中で絹織物が生産されていましたが、内戦により優れた技術を持つ織り手が亡くなってしまったことで伝統文化が衰退。また、絹織物には糸をつくるために蚕や、染料の原材料として草花や森が必要です。しかし、そうした自然環境も内戦の影響で壊れてしまい、絹織物を作ることすら困難な状況となりました。そこで、失われつつあった絹織物の伝統文化の継承と、カンボジアの自然環境そのものの復興と再生を目的に、現在はクメール伝統織物研究所IKTT(Innovaition of Khmer Traditional Textiles Organisation)がその伝統を守り続けています。

学生たちは、講義を通じてそうしたカンボジアの社会的背景やIKTTの存在を知り、実際に伝統がどのように守られているのかを学ぶべく5月25日~31日の期間で現地を訪れました。IKTTのスタッフより、住民の生活や絹織物ができるまでの過程が紹介され、学生たちも実際にその作業の一部を体験。藤壺エイミ結衣さん(同学科3年)は「織物に模様を出すため“くくり”という作業で染色を行うのですが、その過程で糸が切れてしまうと製品としては扱えないそうです。質の良いものを作りたいというこだわりを感じ、織り手の方々が大事にしている伝統をもっと多くの人に知ってもらいたいと思いました」と話します。

帰国後、より多くの方にカンボジアの伝統的な絹織物を知ってもらおうと、ワークショップを行うことにした学生たち。金沢文庫駅近くでアート教室などを行うアサバ・アート・スクエアに協力をいただき、7月19日に「蘇るカンボジアの絹絣展」と題しイベントを開催。絹織物ができるまでの過程を紹介する動画の放送や製品にはならないハギレを用いたくるみボタンづくりのワークショップ、ハギレの販売を行いました。短い時間で絹織物の伝統を伝えることに苦労しながらも、「ハギレをたくさん買いたい」「制作活動に使えそう」と来場者から声があったようで、絹織物の魅力が伝わったことへの嬉しさを語った学生たち。「自分の手で触り、布をじっくり見て、選んでこそ、その布の魅力が伝わると思います」と話し、こうした経験やイベント企画に臨んだ行動こそがデザインだと振り返りました。担当教員の立山徳子教授は「モノのデザインのみならず、自然環境を守ることや何かに対して行動することそのものがデザインです」と話します。

共生デザイン学科では、学生が今後も自分たちで様々なモノ・コトのデザインを行う講義を展開していきます。

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