理工学部4年 菅原 涼太さんを筆頭著者とする論文が海外ジャーナルに掲載されました。

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理工学部応用化学コース4年の菅原 涼太さんを筆頭著者とする論文が『Journal of Solid State Chemistry』に掲載されました。『Journal of Solid State Chemistry』は、アメリカの Elsevier 社が発行する材料化学や無機化学に関する学術誌で、菅原さんは学部生ながら論文掲載を実現しました。題目などの詳細は、以下の通りです。

題目:Ion-selective change storage in three types layered MnO₂ films intercalated with different cobalt complexes(異なるCo錯体を挿入した3種類の層状MnO₂膜におけるイオン選択的電荷貯蔵)
著者:Ryota Sugawara , Ryosuke Okawa , Ryo Sasaki , Mayumi Abe , Kazuaki Tomono
DOI:https://doi.org/10.1016/j.jssc.2025.125659

研究概要

ナノスケールの層間をもつ層状マンガン酸化物に、3種類のコバルト化合物をそれぞれ挿入したキャパシタ*材料を作製し、挿入する分子によって蓄電容量が変化するメカニズムを明らかにしました。実験の結果、3種類のうち最も蓄電容量が大きかったのは[Co(en)₃]を挿入した材料で、ナトリウムイオンが層間で活発に出入りしていたことから、より速く、多くの蓄電が可能であることが判明。一方、trans-[Co(en)₂Cl₂]とcis-[Co(en)₂Cl₂]を挿入した材料では、硫酸イオンが層間で駆動していることが確認できました。硫酸イオンはナトリウムイオンよりも大きいため、層間での出入りが制限され、蓄電容量に変化が確認されました。
”挿入する分子によって、蓄電容量が変化する仕組み”を解明した本研究は、今後の蓄電技術開発への応用が期待されます。

*キャパシタ:蓄電・放電が可能な電子部品の一種。

菅原 涼太さんコメント

大学院進学を見据えた力試しとして、学部生のうちに学術誌に論文を掲載することが目標だったので、とても嬉しいです。実験結果の解釈や研究成果を”誰にでも分かりやすい文章”で表現することに苦労しましたが、論文掲載の実績がある研究室の先輩達が何度もアドバイスをくださり、そのお陰で最後まで諦めずに執筆することができました。進学後も変わらず研究に励み、修了後はエネルギーに関する研究および開発に携わりたいと考えています。

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