工学研究科の大学院生が「CSJ科学フェスタ2023」で優秀ポスター賞を受賞しました。

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昨年の10月17日~19日に開催された,日本化学会 第13回CSJ化学フェスタ2023にて,工学研究科博士前期課程2年 友野研究室所属の佐藤匠さんが優秀ポスター賞を受賞しました。CSJ化学フェスタは,公益財団法人日本化学会が主催するシンポジウムで,産学官の最先端研究,連携・交流深耕,企業や研究機関/学生をはじめとした研究成果の発表,発信をすること,また社会に広く科学を発信することを目的に開催しています。企画の一つである「学生ポスター発表」では7分野,合計1,002件の発表が行われ,佐藤さんを含めた182件の発表に,優秀ポスター賞が贈られました。

今回,佐藤さんの発表題目は「イオン選択性ナノ層状リアクターによるpH感受性色素への分解の影響」。佐藤さんは,層状マンガン酸化物に界面活性剤を導入した新たな吸着剤であるナノ層状リアクターの電気化学的な創製を軸に水系汚染物質の吸着に関する研究に取り組んでいます。

これまでは,ナノ層状リアクターがどのような状態であると有機染料を最も効果的に分解することが可能であるのかについて検討を進め,9月に行われた「電気化学会 夏の学校」にて,優秀ポスター賞の受賞や,博士前期課程1年生のころには「ナノ科学シンポジウム」にて最優秀賞ポスター賞を受賞しています。本学会では,吸着する側(ナノ層状リアクター)ではなく,吸着される側(有機染料)に着目したとのこと。pH(水素イオン濃度)の影響によりナノ層状リアクターに対して,どのような吸着/分解挙動を示すのかについて議論を展開しました。

発表に使用したポスターには研究室の他の学生たちの意見を取り入れられており,本発表の一番伝えたいところが印象に残るようなポスターの完成を目指して試行錯誤したとのことです。「発表するにあたって,研究内容の面白さを伝えることはもちろんのこと,発表を見に来るのは,大学教員をはじめとした研究者ですが,初学者でも理解できるような伝え方が大切だと思い,わかりやすく発表することを心掛けました。優秀ポスター賞を受賞できたことも,今まで自分が準備してきたことが形として報われたので達成感があります」と発表の感想と受賞した喜びを口にしました。

4月からは,理科(化学)の教員として都内の私立学校で働く予定だという佐藤さん。今後の学生生活や将来についてお話を伺いました。
「3月に学生として参加できる最後の学会発表がありますので,それに向けて研究や発表準備をしっかりと行っていきたいです。また,研究室の後輩たちが研究により望めるように指導していきます。研究室には教員志望の後輩が多くいるので,そうした点でも色々とアドバイスできることがあると思っています。工学研究科に進学した理由の一つとして,より専門的な知識を身につけたいという想いがありました。実際に研究活動など,多くの経験からいろいろな知識を身に付けることが出来たと実感しているので,今後は教員として,得られた知識や経験を活かしながら生徒へ還元し,理科に興味をもってもらえるように頑張っていきます」と語りました。

前列 表彰状を手にする佐藤さんと、友野准教授
後列は友野研究室の学生たち

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