工学研究科2年の佐々木 涼さんを筆頭著者とする論文が『Dalton Transactions』に掲載!

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工学研究科博士前期課程2年の佐々木 涼さんを筆頭著者とする論文が、イギリスのRoyal Society of Chemistryが発行する無機化学・有機金属化学に関する学術誌『Dalton Transactions』に掲載されました。

題目:Pt-Cathode Hydrogen Evolution Enabled by Low-Potential [Co(en)₃]-Intercalated Layered MnO₂ Anodes on Bamboo and CNT Composite Films
著者:Ryo Sasaki, Riku Okiguchi, Ayuri Senuma, Kazuaki Tomono
DOI:https://doi.org/10.1039/d5dt01069a

研究概要

近年、水素は次世代のクリーンエネルギーとして期待されており、なかでも水の電気分解によって得られる「グリーン水素」が注目されています。本研究は、層状マンガン酸化物の層間に有機金属錯体を挿入した新たな電極材料を作製し、従来よりも低エネルギーで水素を生成することに成功しました。さらに、その要因が”錯体の特性”によるものであることを解明しました。錯体自体が酸化還元反応に効果的に寄与し、継続的な水素生成を促進していることを発見し、従来の方法よりも生成に必要なエネルギーを低く抑えられるメカニズムを突き止めました。

佐々木 涼さんコメント

メカニズムを解明できたときは、これまで研究を続けてきてよかったと、報われる思いでした。自然科学の研究では、仮説通りの実験結果が得られないことも多々ありますが、一つひとつの結果をどう解釈するか、丁寧に検討する過程こそが研究の醍醐味だと思います。大学院修了後は、素材表面の機能を高める材料・技術の研究開発職に就くので、粘り強く研究に向き合う姿勢を活かして取り組んでいきたいです。

水素社会の実現に向けた技術の礎を築く本研究に、今後もぜひご注目ください。

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