インドネシア ガネーシャ教育大学のKadek Eva Krishna Adnyani先生が来日し、経営学部の中村桃子教授と共同研究を行っています。

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9月から12月までの3か月間、インドネシア ガネーシャ教育大学のKadek Eva Krishna Adnyani先生が来日し、経営学部の中村桃子教授と共同研究を行っています。

Eva先生はガネーシャ教育大学で日本語教育研究プログラムの講師を務めており、「社会言語学」を専門とされています。Eva先生は研究に取組む過程で、度々中村教授の文献に出会ったといいます。「ブリティッシュコロンビア大学のオンライン講演で、初めて直接中村教授の話を聞き、興味を深めた私から中村教授にコンタクトを取りました。そのことをきっかけに、日本で中村教授と一緒に研究したいという思いが強くなりました」とEva先生は来日のきっかけとなった出来事を話します。その後、Eva先生は、インドネシア教育文化省(Kementerian Pendidikan, Kebudayaan, Riset dan Teknologi)の事業であるポストドクトラルプログラム(PROGRAM POST DOCTORAL TAHUN2022)に応募・採用され、9月に来日。本学で中村教授と共同研究を行っています。

Eva先生が中村教授と行っている共同研究のテーマは『日本人男子大学生における「下の名前のみ」の呼びかけの使用について』。本学での研究の一環では、男子大学生50名と男性教職員50名それぞれを対象としたアンケート調査を行い、呼びかけに関する調査と前世代からの変化を分析しました。その結果、2000年以前の男子大学生同士の呼びかけは「苗字のみ」が最も多かったのに対し、現在は「下の名前のみ」を使用することが最も多いことが示されました。そのことから、Eva先生は、日本人男子大学生は親密さを維持するために「下の名前のみ」の呼びかけを主に使用しており、加速するグローバル化と近代化の影響を受けているとの仮定に繋げました。

中村教授は「本研究はまだ始まりの段階で、これから一つずつ証明してく必要があります。今回は、男子大学生同士が“下の名前”で呼びかけあっているという事実と、それが前世代から変化しているという2つの事実が明らかになりました。Eva先生には、次は、なぜそうなったのか、どんな場面で使い分けるのかなどの考察を進めていってもらいたい」と今後の研究の課題を話しました。

Eva先生は、研究活動以外でも中村先生の授業にゲストスピーカーとして参加するなど、本学の学生とも交流を深めました。インドネシアと日本のクリスマスの過ごし方をトピックに話をした際には、学生たちは、キリスト教の行事としての“クリスマス”を改めて考えたといいます。中村教授は「Eva先生がゲストスピーカーとして授業に参加し学生たちと交流することで、学生たちの視野が広がるいい機会になった」と話しました。
Eva先生は「ゲストスピーカーとして参加した授業で学生たちとも交流を深めることができました。学生たちがしっかりと自分の考えを話してくれたおかげで、日本のことをさらに理解することができました」と本学学生との交流を振り返りました。

「日本での研究期間も残りわずかとなり名残惜しく思いますが、残された時間で日本での研究成果をまとめるのが大変です。中村教授のおっしゃる通り、本研究はまだ入り口。ここで得た成果を今後の研究に活かしたい」とEva先生は今後の展望を笑顔で語りました。

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