工学研究科建築学専攻を修了した3名が第32回 篠原記念賞奨励賞を受賞しました。

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2023年3月に工学研究科建築学専攻を修了した木村彩芳さん、小野菜月さん、山城匠さんが、公益社団法人 空気調和・衛生工学会より「第32回 篠原記念賞奨励賞」を受賞しました。この賞は、故篠原隆政氏の業績を記念して給排水衛生分野を専攻し、将来の活動が期待できる博士修了学生あるいは修士修了学生などを対象に、今後さらなる活躍が期待できる会員に対して贈られるものです。5月12日に開催された同学会第96期社員総会で表彰式が執り行われ、3名の受賞者に賞状が贈られました。

表彰式に出席した木村さんは「2年間取り組んだ修士研究の成果が認められ大変嬉しく思います。授賞式では、同じく受賞した小野さんを始めとする研究室の同期、先輩、後輩と切磋琢磨した日々を思い出しました」と話します。

受賞対象となったのは、修士論文『トイレ空間における感染症リスクと各種衛生器具からの飛沫発生』。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、国内の建築設備分野では、換気の重要性が注目されていましたが、海外のガイドラインでは、大便器洗浄時に発生する飛沫についても言及されていたことに木村さんは着目。

「海外では大便器洗浄時の飛沫について言及されているのにも関わらず、便器の種類や、トイレの使用開始から終了までの飛沫およびエアロゾルの動態を一貫して測定した研究事例はありませんでした。そこで、それらの研究に加え、ハンドドライヤー使用時の飛沫も測定することで、トイレ空間全体の感染症リスクや感染対策を示せないかと考え、研究を行いました」とテーマ決定の経緯について語りました。

一連の研究から、使用する便器の種類によっては、便座面から約30センチの高さまで飛沫が飛散することが判明。蓋を閉じることにより飛沫飛散を抑制できるものの、蓋の裏面に飛沫が付着する様子も見られ、感染リスクとなるだろうと考察を立て、木村さんは大学院での学びを修了しました。

木村さんは「ご指導いただいた大塚先生に改めてお礼を申し上げます。これらの研究については学会等で積極的に成果発表をしましたが、国内の研究者だけでなく、一般の方、海外の研究者にも広く知っていただき、役立ててもらいたい」と話しました。

また同日の表彰式で、タイトル『給水システムにおける水・エネルギー消費を算出するシミュレーションツールの開発に関する研究-計算体系の構築と実測データによる適用検討-』で、大塚雅之教授が「第61回学会賞論文賞 学術論文部門」を受賞しました。

大塚教授と木村さん

「第32回 篠原記念賞奨励賞」 受賞者ならびに主な業績
受賞者:木村 彩芳
主な業績:修士論文「トイレ空間における感染症リスクと各種衛生器具からの飛沫発生」

受賞者:小野 菜月
主な業績:修士論文「オフィスコンバージョンに対応するハイブリット排水システムの適用の可能性」

受賞者:山城 匠
主な業績:修士論文「個別及び連立式節水形大便器の器具排水特性と汚物搬送性能のシミュレーション手法の提案」

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