第5回英語俳句コンテスト表彰式を開催 ―言葉で切り取る季節と心の情景―

#国際文化学部 #英語俳句コンテスト

7月16日(水)、横浜・金沢八景キャンパスにて「第5回英語俳句コンテスト表彰式」が開催されました。英語文化学科が主催する本コンテストは、日本の伝統詩である俳句を英語で表現することで、俳句文化の価値の再発見を促すとともに日本文化への誇りを涵養することを目的としています。今年は学内外から256句の応募が寄せられました。

式の冒頭、英語文化学科長・福圓容子教授が登壇し、「俳句は日本が世界に誇る文学形式。短い言葉で世界を切り取る英語俳句は、感性と言語の融合であり、皆さんの作品はどれも選び抜かれた言葉の力を感じました」と受賞者へ賛辞を送りました。

最優秀賞に選ばれたのは、英語文化学科4年の越智結羽さん。彼女の作品は「pitch-dark」という語句を用いることで、漆黒の夜空に咲く花火が海に沈む余韻までをも鮮やかに描き、審査員から高い評価を得ました。また、優秀賞には同じく英語文化学科1年生の小泉礁汰さんと4年生の二瓶航さんが選ばれました。小泉さんの句は、ユーモラスに日常を切り取った視点が印象的であり、二瓶さんの句は焚き火の煙越しに星が瞬くという情景に静けさと深みがありました。

表彰式には国際文化学部長・鄧捷教授も出席。「若い感性から紡がれた表現に、自分の学生時代を思い出しながら感動した」と語り、俳句がもつ言葉の力に改めて敬意を表しました。また、図書館長・井上和人教授は、図書館長賞の選定に苦心したと語りつつ、「毎年、悩ませてくれるほど力作が集まるのが楽しみ」と笑顔を見せました。

表彰後は、受賞者一人ひとりが作品に込めた思いを語りました。地元広島の花火大会の情景を作品に込めた越智さん、日常の風景をユーモア交えて創作した小泉さん、キャンプで星を見上げた記憶から着想を得た二瓶さんなど、それぞれが自らの経験や感情を英語俳句として表現していました。図書館長賞を受賞した英語文化学科3年生の中山竜太朗は、就職活動に対する不安や焦燥感を詠んだ作品で、現代の学生が持つリアルな心情が垣間見えました。

短い言葉の中に、季節の情景や心の機微を凝縮する俳句。その魅力を英語という異なる言語で表現しようとする挑戦は、学生たちにとって貴重な学びの場であり、表現の場でもあります。今後も本コンテストが、感性と言語を磨く創造の場として発展していくことが期待されます。

受賞作一覧

 

最優秀賞

越智結羽さん
a pitch-dark night sky / fireworks go off / the jewels sink into the sea

優秀賞

小泉礁汰さん
On a crowded train / Air conditioner doesn’t work / It’s like octopus cracker

二瓶航さん
Bonfire crackle / Low stars blink behind drifting smoke / No one says a word

佳作

伊田光汰さん
Hot wind fills the sails / solo summer boat journey / just me and the waves

森田陽大さん
After the rain stops, / even in a puddle’s face / the sky is shining.

岩本雪花さん
Because we’ll get lost / Hold hands / Summer festival

図書館長賞

中山竜太朗さん
hot summer cold sweat struggling to find a job

トピックスについての
お問い合わせ

関東学院大学 広報課
住所 〒236-8501 横浜市金沢区六浦東1-50-1
TEL:045-786-7049
FAX:045-786-7862
お問い合わせはこちら