春のあたたかい日差しに恵まれた3月24日(火)、パシフィコ横浜の国立大ホールにて2025年度卒業式・学位授与式を執り行いました。キリスト教の精神に基づき、礼拝形式で挙行された式典には多くのご家族や関係者の皆様が参列し、学部卒業生、大学院修了生合わせて2395名の門出を祝しました。
小山 嚴也学長は、「みなさんはこの大学で多くの学びと経験を重ね、自信を育んだことでしょう。明日からはその自信を胸に、一歩一歩、前に進んでいってほしいと思います。そして、この先も大いに学び、校訓『人になれ 奉仕せよ』の言葉通り、社会に貢献する人になってほしい」と学生たちにはなむけの言葉を贈りました。
卒業生を代表して、齊藤 加惟さん(社会学部4年)は「大学での学びを通して、私たちは多くの知識を得ただけでなく、物事を多角的に捉え、問いを持ち続けながら考えることの大切さを学びました。簡単には答えが見つからない問いに向き合い続ける姿勢は、社会の一員として生きていく私たちにとって、大きな支えになると信じています」と力強く語りました。
小山 嚴也学長 式辞(全文)
卒業生、修了生の皆さん、卒業、修了、おめでとうございます。
また、この晴れの日を心待ちにしてこられたご家族、関係者の皆様にも、心からお祝いを申し上げます。そして、本学に対するこれまでの厚いご支援に対し、御礼申し上げます。
3月11日、福島市で行われた東日本大震災追悼復興祈念式に参列してきました。関東学院大学と包括連携協定を結んでいる福島県の内堀 雅雄知事からお招きを受けてのことです。東日本大震災から15年、私たちにとって、東日本大震災は過去の出来事のように感じます。みなさんも小学校低学年だったでしょうか。ずいぶん前のことですよね。しかし、福島の人にとって、東日本大震災は現在進行形の出来事でした。
お話しされた被災者代表の方は、お父さんが津波の被害にあわれ、いまだに見つかっていないそうです。「今でも、父が『ただいま』といって帰ってくるのではないかと思っている」と話されていました。原発周辺の帰還困難区域は、大幅に縮小したとはいえ、まだ県土のおよそ2.2%に及びます。原発事故で出た汚染水や除染作業によって取り除かれた土壌や廃棄物も県内に保管された状態が続いています。さらに、福島第一原発の廃炉に向けてのステップもこの先も長い期間続いていくことになるでしょう。
みなさんの言葉が印象的でした。「当たり前だと思っていたことが、ある日を境に当たり前ではなくなった」。
福島県の内陸部、会津地方の高校生2年生が2人登壇し、それぞれ話をしました。なぜ会津の高校生なのだろうなと思っていたら、帰還困難区域から避難している生徒たちでした。「帰還困難区域にある自宅を見に行った時、当たり前だと思っているこの避難生活が、当たり前ではないことに気が付いた。家族の中で、自分だけがそこでの思い出がないことが寂しかった」。彼女たちは発災時、2歳でしたから、実は、人生の大半を避難先の会津で過ごしているのです。この言葉も、なかなか重いものがありました。
みなさんにとって、保育園、幼稚園から始まる長い学生生活は今日で終わりを迎えます。ご家族の庇護のもと、ある意味で自由で楽しかった生活は一変します。このような日々が続くのは当たり前ではなく、実は有り難いことだったのです。明日からは、社会人として、自分の責任で前に進んでいかなければなりません。困難を乗り越えていかなければなりません。
東日本大震災追悼復興祈念式の後、式典で考えたこと、感じたことを福島県の内堀知事にお伝えしたところ、大変うれしいことに、関東学院大学の卒業生のためにメッセージを頂けることになりました。
<福島県 内堀知事メッセージ>
私は入学式で、「関東学院大学という場で学問に打ち込む時間が実りあるものになるよう、教職員一同、全力でサポートしていきますので、どうぞ、皆さんも、半歩ずつでいいので、前に進んでいってください。」と話しました。
関東学院大学に入学してくる学生は、前へ、前へとどんどん進んでいくというよりは、やりたいという気持ちはありながらも、少し自信がなく、思い切って一歩が踏み出せないというタイプが多いように感じています。だからこそ、入学式では一歩ではなく半歩でいいから踏み出してみようと伝えたのです。
みなさんはこの大学で多くのことを学び、様々な経験を重ねました。失敗から学び、小さな成功を積み重ねてきました。こうした学びと経験が自信を育みます。明日からはその自信を胸に、半歩ではなく、一歩一歩、前に進んでいってほしいと思います。
みなさんには、この先も大いに学び、経験を重ね、社会に貢献する人になってほしい。そんな豊かな人生を送ってほしい。それが「人になれ 奉仕せよ」ということなのです。
みなさんの健康と幸せ、そして限りなく広がる未来を心より祈念し、学長式辞といたします。
卒業、修了、本当におめでとう。
2026年3月24日
学長 小山 嚴也
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