関東学院大学の5学部の教員、学生が協同で、KGUオリジナルビールを完成させました。本取り組みは「KGU乾杯プロジェクト」として昨年より始動したものです。2025年6月より、株式会社スイベルアンドノットと連携し、5号館の花壇にてホップ栽培を開始し、昨年12月には「KGUシュメール」、今年3月には「KGUエール」の2種類のビールが誕生しました。
プロジェクトの発端は、国際文化学部 髙井啓介教授が、自身の研究テーマでもある古代メソポタミアの粘土板に刻まれた『女神ニンカシへの賛歌』に書かれていたお酒(シュメールビール)を再現させたいという想いを抱いていたことです。さらに、時を同じくして株式会社スイベルアンドノットの見木 久夫代表が、横浜・関内キャンパスB1階「Bacon Books & cafe」にてビールに関するイベントを開催しており、そこへ参加した経営学部小山ゼミナールへ、横浜でビールを作らないかと提案がありました。
そうしたタイミングが重なり、最古のビールを再現させるべく、株式会社スイベルアンドノット見木代表、平槇 駿一氏の協力のもと、ホップ栽培を開始。栽培のための土壌起こしや植え付け、収穫には国際文化学部の髙井ゼミナール、理工学部生命科学コース新家研究室の学生らが参加しました。また、新家専任講師から、ホップの成分や植物特性についての知見も教わりました。ホップには毬花の中にルプリンと呼ばれる器官があり、その中に含まれている水溶性の成分がビールらしい香りや苦みを創出します。このルプリンは毬花の生育状態に左右されることから、ホップをいかに高品質に育てるかが重要な味の決め手となります。そこで、建築・環境学部の協力のもと、安定的な水やりができるよう自動散水栓を設置し、蔓が伸びたホップを支えるため、5号館壁面のルーバーからワイヤーを吊るすなど、生育環境を整え成長を促しました。
株式会社スイベルアンドノット 平槇 駿一氏
その結果、植え付けた5本の苗には成長具合に差が見られたものの、初年度とは思えない花の出来だと平槇氏からお墨付きをいただくほど質のいいホップが収穫できました。そうして収穫したホップを、株式会社スイベルアンドノットが営むブルワリーにて醸造。通常、ビールの醸造においては、ペレットホップと呼ばれる収穫後すぐに乾燥させたホップを粉砕圧縮したものを使用することがほとんどです。しかし、今回は収穫した生のホップを使用することに加え、初めての栽培ということで雑味や苦味が強いことが懸念されたため、煮沸温度などを工夫することで、爽やかな風味を引き出すことに成功しました。
また、当時のシュメールビールはアルコール度数が低く、濁りがあるのが特徴だったことから、今回は褐色のビールをゴールとしました。さらに、シュメールビールの原料に硬いパンが用いられていた点を踏まえ、醸造時に食パンを使用し、表面を焦がすことで当時の硬いパンに近い風味と香ばしさを再現し、教員や学生が醸造作業の一部に参加しました。
また、ビール瓶を飾るラベルは人間共生学部共生デザイン学科小林ゼミナールの学生によってデザインされたものです。経営学部 小山ゼミナール「K-biz横浜スカーフプロジェクト」として学生がデータベース化を行った横浜スカーフの原画1240枚の中から、それぞれのビールの特徴に合ったデザインを選定し、そのデザイン画をもとにビールの雰囲気をイメージさせるデザインの作成を依頼しました。今回のプロジェクトで中心となって活動した安齊 日和さん(経営学部4年)は「1240枚の中から、ビールの特徴に合ったデザイン画を選ぶことだけでも一苦労でした。和紙を使用したものや切り貼りしたものなど様々なデザインの中から、シュメールが持つ歴史や文化を感じられるデザイン、エールの味わいを視覚的に表現できるデザインを選んでいます。そのデザイン画をもとに、関東学院大学のオリジナリティーあるデザインにしてほしいと、小林ゼミナールの学生にデザイン画を活かしたデザインをお願いし、エールでは7種類のデザインラベルを作成していただきました。それぞれのデザインにエールの特徴が表現されていますが、色味や蝶が羽ばたいている様子から爽やかさをイメージさせる蝶々のデザインラベルがお気に入りです」とオリジナルビールに使用されるラベルへの想いを語ってくれました。
横浜の山手で本格的に始まった日本のビール醸造。同じ時、同じ地で横浜バプテスト神学校として産声をあげた関東学院大学。開港をきっかけに世界的な人気を得た横浜スカーフ。こうした歴史的背景と、教員の研究と学生の学びの成果を形にした「KGU乾杯プロジェクト」は、次年度も継続していきます。今後は、ラベルデザイン制作にまつわるトークショーや栄養学部とのコラボイベントなどを予定しています。「KGU乾杯プロジェクト」の第2弾企画にご期待ください。
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