3月6日(金)、横浜・金沢八景キャンパスにて、防災・減災・復興学研究所 第2回研究会を開催しました。今回は、理工学部 規矩 大義教授が推進するプロジェクト研究報告および昨年10月に実施した能登半島の被災地視察の報告に基づき、学部横断で創造的復興へ向けた課題を共有。研究所所員をはじめ、約15名が参加しました。
第1部 プロジェクト研究 成果報告
理工学部の規矩 大義教授(地盤防災工学)が、自身が代表を務めるプロジェクト研究「災害予測・抑止技術の国内外への移転・実用化と社会への啓発活動」について、報告を行いました。
規矩教授が長年研究するのは、地震発生時に液状化した地盤が横方向に大きく移動する「側方流動」という現象です。能登半島地震では、内灘町で最大3メートルにおよぶ大きな側方流動が確認され、甚大な被害をもたらしました。同町は、かつて内灘砂丘の一部であったことから、砂丘由来の細かい砂が大きな流動を引き起こしました。過去に発生した複数の大地震でも、”砂丘に隣接する土地”で大きな側方流動の被害が確認されています。規矩教授は、液状化発生後の砂の強度が砂質によってどの程度異なるのか研究を続けており、砂丘のような細かい砂は最大で10m近く流動することを明らかにしました。本研究は、こうした側方流動の被害範囲を地震の規模によって示す「マルチハザードマップ」の開発・社会実装を目指し、今後も続いていきます。
第2部 能登半島被災地視察報告
国際文化学部の髙井 啓介教授(宗教学)、法学部の津軽石 昭彦教授(地方自治)、理工学部の福谷 陽教授(海岸工学)が能登視察ツアーの報告を行いました。
大学宗教主事を兼任する髙井教授は、太陽光や薪など自然の力を活用し、半自給自足する珠洲市の「現代集落」の視察から、「物質的インフラのある現代集落に、精神的インフラとして宗教が貢献できるのではないかと考えている。被災地で僧侶が被災者の文句を聴く『カフェ・デ・モンク』に象徴されるように、宗教にはこころの復興を後押しする役割がある」と話しました。
続いて津軽石教授は、多くの家屋がブルーシートに覆われたままの現地を視察し、「東日本大震災よりもハード面の復旧に遅れが見られた。国が石川県に代わって道路などを整備する代行整備については、被災前の状態に戻す現状復旧にとどまり、地域の将来を見据えた創造的復旧は見込めないのでは」と指摘しました。一方、福谷教授は、公費による家屋の解体について、「解体手続きの簡略化などの対応が功を奏し、熊本地震発生後よりも半年ほど早く公費解体が完了している」と分析。研究分野によって異なる視点で、復興へ向けた課題や道筋が語られました。
今後も関東学院大学は、自治体や企業と協働し、創造的復興に向けて取り組んでいきます。
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