理工学部武田研究室が高校生に廃プラスチックの油化実験をレクチャー―「ゴミから未来をつくるSDGsプロジェクト」

#理工学部 #ゴミから未来をつくるSDGsプロジェクト

7月21日(火)、横浜・金沢八景キャンパスに藤沢翔陵高等学校の生徒8名が来校し、理工学部先進機械コースの武田研究室が、廃プラスチックを油・燃料に変換する「油化実験」を行いました。
この取り組みは、関東学院大学、横浜中華学院、藤沢翔陵高等学校、横浜市中区などが協働する「ゴミから未来をつくるSDGsプロジェクト」の一環です。地域の清掃活動と大学の研究を結び付け、街で回収した廃プラスチックをエネルギーに変え、再び地域へ還元するまでの資源循環を実践的に学ぶことを目的としています。
6月には、横浜中華街で横浜中華学院の生徒をはじめとする100名以上の参加者が清掃活動を行い、街中のごみを回収・分別しました(当日の様子はこちら)。今回の実験では、この活動で回収した約6kgのごみの中から油化に適したプラスチックを使用しました。

生徒たちは武田研究室で油化の仕組みや実験手順について説明を受けた後、実験室へ移動。プラスチックの重さを量り、卓上型の油化装置に投入しました。装置の内部でプラスチックを400℃以上に加熱すると気体となり、それを水で冷却することで油へと変化します。今回のように、街で実際に回収した多様なプラスチックを使用する実験は研究室でも初めてであり、生徒たちは油化に適した素材の種類や、汚れ・不純物が結果に与える影響についても学びました。
油が生成されるまでには約5時間を要するため、その間、武田准教授が模擬講義を行いました。講義では、廃プラスチックを地域でエネルギーへ変換する意義や、生成した油の一部を次の油化工程に利用する「自己燃料」の考え方などを紹介。ごみを遠方の処理施設まで運搬せず、排出された地域でエネルギーに変換・活用することで、輸送に伴うエネルギー消費やCO₂排出の削減につながる可能性を語りました。
その後、生徒たちは自動車工房を見学し、車両の出力を測定する実験を体験しました。エンジンで生み出された動力がタイヤに伝わるまでに生じる損失について説明を受け、省エネルギーや機械工学への理解も深めました。

最後に実験室へ戻ると、冷却水の表面にはプラスチックから生成された油の層が現れていました。生徒たちは、水と油を分離して取り出す工程を間近で見学し、自分たちの身近にあるごみが、実際にエネルギーへ変わる過程を確認しました。
参加した生徒からは、「プラスチックから本当に油が出てくることに驚きました。高校で学んでいる内容をさらに深く研究しているのが大学なのだと感じ、進路を考える上でも刺激になりました」との感想が聞かれました。

今回生成した油は、11月に開催予定の横浜市中区の市民祭り「ハローよこはま」で活用する計画です。ディーゼル発電機の燃料として使用し、その電力でわたがし機を動かして、地域の子どもたちにわたがしを振る舞います。中華街で拾ったごみが大学の研究によってエネルギーへ生まれ変わり、地域へ還元されることで、一連の資源循環が目に見える形になります。

関東学院大学は今後も、地域や教育機関と連携し、大学の研究成果を社会課題の解決につなげるとともに、持続可能な社会について行動を通して学ぶ機会を創出していきます。

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